《それじゃあ、そういうふうに承っておきます》

 2月4日、いわゆる「女性蔑視」ととれる発言への謝罪会見に立った東京五輪・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗会長。報道陣との質疑応答では「会長職が適任か」の質問に対して、森会長は《さあ? あなたはどう思いますか?》と逆質問するも「適任ではない」と返されると憮然とした表情で冒頭のように答えたのだった。

 翌5日には、小池百合子都知事も「私自身も絶句し、あってはならない発言」と五輪・パラリンピック開催の“パートナー”である森会長を批判。そして「大きな事態に直面している」と、危機感を隠さなかった。

「森さんは会見で、言葉こそ丁寧に対応するも節々からは納得していない様子で、“何が悪いのか”と言わんばかりのイライラした空気を醸し出していました。その威圧感に押されてか、森さんから“聞こえない”と聞き返されて萎縮する記者もいたほど。辞任する気はさらさらないようです」(全国紙記者)

 会見を生中継した各局のワイドショーでも、やはり注目していたのは会長職を「辞任」するかどうかだったが、まさかの“居直り”に出演者は苦笑いするしかなかった。

自分が東京五輪を開催した

「先日も“コロナがどういう形でも必ずやる”と発言して大顰蹙(ひんしゅく)を買った森さん。今の彼には“自分が五輪を開催した”という歴史的“レガシー”を残すことしか頭にないのでしょう。会見の様子は世界でも報じられ、各国で《会長は辞任しない》という見出しが躍っています。このままでは森さんが辞める前に世界中のアスリートが参加をボイコットするかもしれませんね」(前出・全国紙記者)

 五輪・パラの開催可否について「一番の大きな問題は世論」と語っていた森会長だが、どうやら自身に対する「辞めてほしい」という世論は聞こえていないよう。しかし、言うまでもないが「辞任」とは「自ら申し出て辞める」ことで、あくまでも森会長自身が進退を決めて「会長を辞めます」答えを出すことだ。

 では、森会長の意思に関係なく有無を言わせずに辞めさせること、「解任」することはできるのだろうか?