視聴者が置いてけぼりなることも
ひとつの鉄板があって、その中で広げていく芸人が多い中、ゆりやんは、
「いくつも鉄板を持っているんです。まずは、ピアノ芸。弾いていると、いつの間にかハリー・ポッターのメロディーに切り替わるネタは、彼女がブレイクするきっかけになりました」
英語ネタもある。
「レッドカーペットで受賞スピーチをしていると途中から英語っぽい日本語が紛れ込んでくるというもの。ほかにも、国民的アニメのパロディーネタもありますよね」
'17年放送の『THE W』で披露した日常を愚痴るドラえもんなど、パロディ-ネタは賞レースでおなじみだ。
「そして、ダンスネタですよね。踊りながら“とっておきのアドバイス”を教えてくれるネタが人気でした。とにかくレパートリーがめちゃくちゃ豊富なんです!」
前出のテレビ誌ライターも、
「芸人やお笑い関係者ほど、彼女の武器の多さに度肝を抜かれましたよ。刀でも弓でも槍(やり)でもイケるのかと」
だが、天才ゆえの弊害もあるという。神無月さんは、
「自分の中で面白いと思ったものに自信がある人。だからアウトプットの方向を少しでも間違うと、視聴者がついてこられなくなる状況があるのかなと」
ゆりやんが今ハマっているネタは、繰り返しのこすりネタ。『千鳥のクセがスゴいネタGP』(フジテレビ系)で披露したのだが、
「ディーン・フジオカ、ディーン・フジオカ、ディーン・フジオカ…と言うだけのネタ。もはや狂気でしたね(笑)。あれをテレビで迷いもなく出せる勇気はすごいと思いますが……」
いよいよ今夜放送となる『R-1グランプリ』。ゆりやんは、視聴者とのズレを調整できているのか!?