「初夫は中学を卒業してすぐ、近くの木工所に就職しました」
そう語るのは、当時の同僚。
「彼は身長180センチほどの大柄で、力仕事は向いているはず。仲間と一緒にドライブに行ったこともありました。ただ、継続性のないやつで、仕事も2~3年で辞めてしまった。事前に相談もなく、いつの間にかいなくなっていましたね」
その後はたまに短期のアルバイトをするものの、40年間、1度も定職に就くことなく暮らしていたという容疑者。家の庭ではときがわ町の名物である柚子を栽培するなどしているが、畑仕事を手伝ったこともなく、引きこもりのような生活を送っていた。
最近の様子はどうだったか。近所に住むCさんによると、
「買い物をしに、よく自転車を押して歩いているのを見かけました。近所の人の悪口や、“ぶっ殺してやる!”なんてひとり言をブツブツ言っていたので、怖かったです。挨拶しても返事はくれませんでした」
そのほかにも、
「なぜかわかりませんが、道路の排水溝にティッシュを大量に捨てたり、ガードレールを芝刈り機でガンガン叩きつけてるのを何度か見かけた。20年くらい前に突然、行方不明になって、警察に捜索願が出されたことも。2~3日で帰ってきましたが、理由もどこへ行っていたかも謎で、とにかく奇行が目立っていましたね」(Cさん)
怒りっぽい面もあり、
「自宅から寝たきりのお母さんを怒鳴りつける声はよく聞こえていました。半年くらい前には、地域の集まりで突然キレだして、近所の人に罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びせかけたことも。
回覧板を渡すときや地域の清掃に参加するときなどはいたって普通なのですが、急に性格が変わってしまうので、みんな怖がっています」(同)
お寺の戸を夜中に破壊した
さらには、物騒なエピソードも……。別の近隣住民、Dさんが明かす。
「20年ほど前、近所の寺の戸を木の棒で夜中に叩きつけて、ベコベコに破壊したことがあります。なんであんなことをしたのか……。
3年ほど前には、近所に暮らす80代のおばあさんを芝刈り機を持って追いかけまわしたことも。すぐに通報されて逮捕されましたが、殺す気だったのかも……。ただ、すぐに釈放されて1週間くらいで戻ってきましたね」
それまで近所で大きなトラブルがあったわけではなく、理由は不明。追いかけられたおばあさんは、1年前に病気で亡くなった。