「康恵ちゃんは中学生になって、だんだんと人の輪に入っていけなくなって、学校を休みがちになっていったみたいですよ。それでも頭はいいから、県内屈指の名門高校に入ったんだけど、そこでも不登校になってしまったようで……」
康恵容疑者は結局、高校を中退したようだ。
金欠になるたびに、実家を訪れていた
大きな挫折を味わった彼女はその後、糸が切れた凧のように何もせず近所をプラプラしていたという。
「1度も定職に就いたことはないかもしれないね。話してみるとわかるんだけど、すごく子どもっぽい。頭はいいんだけど、なんだか幼さを感じました。ずっと甘ったれだったんじゃないかな、特にお母さんには」(同・住民)
数年前、実家を出た康恵容疑者。アルバイトをしながら、友人の家を転々とする生活をしていたという。
「昨年、道でばったり会った彼女は、メイクも服装も派手になったなと感じました」(別の近所の住民)
金欠になるたびに、実家を訪れていたという。
「母親と彼女が外まで聞こえるほどの大声で話していることがありました。中国語だから内容はわからなかったけど、ケンカしていたのかもね」(同・別の近所の住民)
エリート一家の中で、ひとり落ちこぼれてしまった康恵容疑者。ふがいない自分への怒りをすべて母親にぶつけてしまったのだろうか──。
妻を失ってしまった父親の気持ちは、計り知れない。だが、いま最も喪失感を抱いているのは、甘えられる相手を殺めてしまった、ほかならぬ康恵容疑者本人だろう。