脂肪燃焼や食欲増加の効果も!?
実は、レモンと緑茶は科学的な観点から、それぞれが高い健康効果やダイエット効果がある成分を含む。
例えば、同志社大学生命医科学部糖化ストレス研究センターの八木雅之教授らの研究によれば、米飯を食べる前にレモン果汁をとると食後の血糖値の上昇を抑えられることがわかっている。
「食後の血糖値の上昇をゆるやかにすると、ブドウ糖が中性脂肪に変わるのを抑えることができ、ダイエット効果がもたらされます。
ですから、血糖値の上昇をゆるやかにするために食事の20分ほど前にアイドル水を飲んでみましょう。そうすることで無理なくダイエットを続けられると思います」
さらにほかの効果も期待できる。
「レモンの香りや刺激は交感神経を高めて満腹中枢に働きかけ、空腹ホルモンといわれる『グレリン』を抑え、満腹ホルモン『レプチン』の分泌を促します。
食事の20分ほど前にアイドル水を飲んでおくと満腹になる前にレプチンが分泌され、食べすぎの予防に効果的です」
また、レモンはやせホルモンといわれる「アディポネクチン」というホルモンにも深く関わりがある。
「アディポネクチンの分泌量が多いと運動したときと同じ脂肪燃焼効果が得られ、太りにくい身体になることがわかっています。
実際、日本一のレモンの産地で、消費量も多い広島県で行われた調査では、レモンの摂取量が多いほど血中のアディポネクチンの濃度が高いことが判明しました」
レモンと同様、緑茶もダイエット効果が期待できる食品だ。
「緑茶に含まれる茶カテキンには、脂質代謝を活発にする働きがあります。また、緑茶を摂取し続けることで善玉菌が増加し、悪玉菌が減少して腸内環境が整う効果ももたらされます。その結果、むくみも減り、やせやすい身体になっていくのです。
また、テアニンはリラックス効果があるため、ストレスによる食欲増加の予防が期待できます」
実際、茶どころの静岡県民には、次のような特徴がある。
●メタボ該当者が全国最低水準(特定健康診査の結果)
●2015~2016年の都道府県別健康寿命ランキングの平均値が男性で全国3位、女性で全国2位
「これらのデータからは、日常的にお茶を飲んでいる静岡県民は太りにくく、健康的に長生きしやすいことが推測されます」