性的な暴露はリベンジポルノ

 一方、夫の言い分を全面的に掲載したのは週刊新潮と週刊文春。

 前出・スポーツ紙芸能記者は、

「将来、夫婦の子ども3人が大人になったときに、記事に目を通さない保証がないにもかかわらず、どぎつい内容になっている。お互いが加害と被害を訴えていますが、夫婦で一線を越えているお粗末さに気づいていない」 

 と、バッサリ切り捨てる。

 タイトルにはエグい言葉が並んでいる。「熊田曜子 夫が明かす“不貞の証拠”ママバッグに大人のおもちゃが」(週刊文春)、「熊田曜子夫が激白 私が妻の不倫を問い質した『セックスと嘘と録音テープ』」(週刊新潮)。熊田の下半身事情を、夫が告発している。

「熊田の浮気を疑った夫は、熊田の手帳を見たこと、熊田の荷物をチェックしたことなどを、恥ずかしげもなく明かしている。さらに熊田の荷物に、女性用の大人のおもちゃを発見し、そのことを熊田に問いただした際の熊田の言い訳『自分で使っている』までさらしてしまった。夫は自分が医療関係の仕事に従事しているため、大人のおもちゃのDNA鑑定し、その結果、他人の体液がついていることを突き止め、熊田が自分だけで使っていないという疑いを深めたようです」

 例え一般人同士であっても、夫婦や元夫婦の性的な秘密を暴露するのは、あまりにもゲス。まして熊田はタレントなのである。嫉妬からの行為として言い逃れはできない。性的な暴露はリベンジポルノに近い。

 告白に至った気持ちについて夫は、子どもへの影響を考え沈黙していたが、妻によるDV夫というレッテル張りに耐えられなくなり告白に踏み切った、としているが、果たしてどれだけ共感を得ることができると判断したのだろうか。 

 2人にそれぞれの言い分があるのはわかる。沈黙を破り、夫婦のパンドラの箱を開け放ってしまったことで、熊田と夫は気づかぬうちに毒親と化し、子どもに対しては“共犯者”になってしまったのだ。

 沈黙することができなかった2人は、そのことに気づかない。

〈取材・文/薮入うらら〉