居心地のいい廃屋を見つけて住み着いたか
四街道署は白骨遺体の身元や死因を調べているものの、身元の特定につながるような有力な証拠物は見つかっておらず、捜査は困難をきわめている。
「解体作業によってほかのゴミなども遺体周辺に混じっていたため、関係性を判断するのが難しい。ひとつひとつ洗い出しているが、現時点でわかっているのは骨の大きさから成人とみられることぐらいだ」(前出の捜査関係者)
なぜ、この廃屋で白骨遺体は見つかったのか。前出の70代男性は言う。
「たしかに都会のホームレスとは異なって、食べ物には困るかもしれませんが、他人に干渉されたくないとか、のんびりしたい人には魅力的な土地柄でしょう。居心地のいい廃屋を見つけてそんな生活を続け、人知れず亡くなっていたのだとしたら、あまりに長いあいだ見つけてもらえないため魂が導いて発見に至ったのかもしれませんね」
まだ名前を取り戻せていない白骨遺体。布団に入って最長約20年そのまま眠り続けていたのかもしれず、見つけてもらって供養の道が開けたことだけは間違いない。