「醜いツラだ」
「この醜いツラは、ゲームをプレーするためにいる。恥ずかしくないのだろうか」
「お前らは(技術が)進んでいるんじゃないのか?」
「ひでえ言葉だ」
嘲笑されながらこのような言葉を投げかけられたら、人はどう思うか……。世界的にも有名なサッカー選手2人による“人種差別”的行動が波紋を呼んでいる。
滞在ホテルの日本人スタッフを揶揄
「今回、問題となっているのはウスマン・デンベレ選手とアントワーヌ・グリーズマン選手の2人。ともにフランス代表で、現在開催されているヨーロッパナンバーワンを決める大会『EURO』(ユーロ)にも出場しています。また2人の所属クラブは、メッシも所属するスペインのFCバルセロナです」(サッカーライター)
“事件”は、バルセロナでの活動中に起こった。
「バルセロナは'19年7月にチームで日本ツアーを行いました。日本で2試合戦ったのですが、その宿泊先のホテルで過ごしているところを撮影した動画が今回、流出したのです。デンベレ選手は日本のサッカーゲーム『ウイニングイレブン』が好きすぎて、チームの練習に遅刻するほど。来日時もホテルのスタッフに頼んで部屋でプレイできるように設定してもらっていたそうで、今回流出したのもその場面の動画でした」(同・サッカーライター)
動画の中に収められていたのが、デンベレによる冒頭のセリフだ。部屋でゲームの設定を試みているホテルの日本人スタッフに対し、わざわざ顔をズームにするなどしながら「醜い」と言い放ち、設定に時間がかかっていることを揶揄。さらに、顔だけでなく日本語についても笑いながら悪態をついた。フランス代表の“先輩とも言えるグリーズマンも、この若者の差別発言を諌めることはなく、笑いながらそれを眺めていた。
「動画が流出して以降、日本だけでなく、母国であるフランスメディアや所属クラブのあるスペインメディアもこの件を批判的に報じました。サッカーの国際連盟であるFIFAやバルセロナが処分を検討していると報じられています」(同・サッカーライター)
この差別的発言に異を唱える者もいる。フランス人やスペイン人……かと思いきや、日本人だ。
「作家の辻仁成さんと、『2ちゃんねる』創設者であり実業家の“ひろゆき”こと西村博之さんは、彼らを“擁護”しています。2人に共通するのは、共にフランス在住であること。辻さんは動画を検証し、“醜い(顔)”という表現はいわゆるスラングで、醜いやひどいという意味ではあるが、フランス人はよく使うものと説明しました。 “擁護は出来ないけど”としながらも実質的に擁護しています。ひろゆきさんの論調も、基本的に辻さんと同様のものですね」(ウェブライター)