スポンサー『楽天』は「許されるものではない」
'19年にバルセロナが日本ツアーを開催したのは、日本企業である『楽天』がバルセロナのスポンサーになったためだ。現在、楽天は、バルセロナのユニフォームの胸スポンサーを務めている。'17-'18年シーズンからの4年間の契約で、総額にして約284億円の大型契約と報じられている。それほどの大金を払いながら、所属選手が差別発言などたまったものではない。楽天グループ代表の三木谷浩史氏はツイッターでコメントを発表した。
《FCBの選手が差別的発言をした事について、クラブのスポンサーまたツアーの主催者としてとても残念に思います。楽天はバルサの哲学に賛同し当クラブのスポンサーをしてきただけにこのような発言は、どのような環境下でも許されるものではなく、クラブに対して正式に抗議すると共に見解を求めていきます》
デンベレとグリーズマンの2人を含め、バルセロナが来日時に宿泊したのは都内のヒルトンホテルだという。ヒルトンに今回の差別的発言について見解を求めると、以下の回答があった。
「私どもではお客様のいかなる情報も公開はいたしておりませんため、コメントが出来かねます。ご理解のほどお願い申し上げます」(ヒルトン東京担当者)
デンベレはブラック・ライブズ・マター(アフリカ系アメリカ人に対する警察の残虐行為をきっかけに、アメリカで始まった人種差別抗議運動)に賛同している。しかし、今回の件により、彼のインスタグラムには《差別主義者の定義を知っているか?》などと批判が集まっている。
グリーズマンも6月に就任した『遊☆戯☆王トレーディングカードゲーム』のアンバサダー契約が解除されることが、販売元の株式会社コナミデジタルエンタテインメントより発表された。
世界中で行われているサッカーは、さまざまな人種の人たちがプレーする。国際大会などでは、試合開始前に両チームのキャプテンによる人種差別撤廃を目指す宣誓が行われることも少なくない。けっして差別があってはならないのだ。