7月9日、ジャニーズ事務所の元社長・ジャニー喜多川(本名・喜多川擴)さんがこの世を去って2年がたった。昭和と平成の2つの時代を彩った希代のプロデューサーがいなくなり、ジャニーズ事務所は混乱に見舞われている。
「昨年6月に手越祐也さんが、10月に山下智久さんが退所。今年4月には、不倫疑惑を報じられていた近藤真彦さんも退所。さらに、昨年末で嵐が活動を休止し、今年3月には長瀬智也さんが退所し、TOKIOは“独立”しましたね」(スポーツ紙記者)
タレントたちが新しい道に進む中、事務所内では大きな“変化”も起きていて─。
世界進出を目指す若手グループ
ジャニーさんは、生前“ある夢”を抱いていた。
「タレントたちをアメリカに進出させることです。彼のルーツは本場アメリカのショービジネスなので、1962年にジャニーズ事務所を創設して以来、自分を育ててくれたアメリカで活躍できるスターを輩出したいと思っていたんですよ」(レコード会社関係者)
ジャニーズタレントは日本だけでなく、アジア圏でツアーを開催するなど、海外でも結果を残しているが、アメリカ進出は難しかった。
「2011年に元KAT-TUNの赤西仁さんが、全米でデビューシングルをリリースしましたが、思うような結果は出せませんでした。昨年、嵐が全編英語の曲をリリースし、アメリカで公演を行う計画もあったそうですが、新型コロナウイルスの影響で頓挫しています」(同・レコード会社関係者)
だが、若手グループは恩師の“60年来の悲願”を果たすため、世界に目を向けていて─。
「昨年10月に発売されたSnow Man(スノーマン)のセカンドシングル『KISSIN' MY LIPS』は、K-POPのアーティストに作曲・編曲を依頼。今年2月には、Sexy Zoneが全編英語の楽曲『RIGHT NEXT TO YOU』をリリースしました。
King & Princeも、7月21日に発売するアルバムに収録されている全編英語の楽曲『Namae Oshiete』で世界的音楽プロデューサーであるベイビーフェイスとコラボしています」(同・レコード会社関係者)
『ジャニーズは努力が9割』(新潮社刊)の著書があり、ジャニーズ事情に詳しい霜田明寛氏に、若手グループが海外進出できるようになった背景を聞くと、
「この10年間でグループの数が増えたことで、若手が挑戦しやすい環境になったと思います。
また、ダンススキルが上がっていることも大きい。Snow Manは、海外の人が好むような集団で統一感のあるダンスができますし、King & Princeはメンバーの希望でデビュー後もダンスのレッスンを続けていて、海外でも受け入れられるようなダンス力の土壌がつくられています」