雅子皇后陛下が、7月23日に開催される東京五輪開会式にご欠席になる。
今月14日夕方のニュースで明らかになったもので、宮内庁の正式発表には至っていないが、ご欠席は間違いのないものだ。
「緊急事態宣言下での開催となり、宮内庁は、天皇陛下両陛下にオンラインでご臨席することなども含めて検討してきたようですが、陛下が東京五輪・パラリンピックの名誉総裁を務めているということや、陛下のお気持ちから決断したようです。ただ発表となると、緊急事態宣言下だけに、さまざまなところから不満が出かねない。皇后さまのご欠席ということもあり、メデイアが一報を打つというクッションを使うことで、国民に理解を求めたのかもしれません」(皇室報道記者)
雅子さまがご欠席を決断された理由とは
ニュースが駆けめぐったこの日、宮内庁は新しくなった御所を報道陣に公開していた。午後1時からマスコミの代表者による撮影が始まり、宮内庁担当記者の取材に移ったのは、午後3時。記者たちが宮内庁職員と接する機会は多くあった。一報のニュースが報道されたのは午後4時過ぎという流れだった。
「宮内庁次長による定例会見は、毎週木曜日に行われているのですが、夏休みに入ったことから隔週となっていて、今週は休みでした。来週の木曜日はオリンピック前日ということもあって、水曜日を予定していましたが、皇后さまのご欠席となれば直前の公表を避けたかったのでしょう」(宮内記者)
雅子皇后のご欠席の理由は、無観客での開催となり、大会関係者にも制約があることから配慮したといわれた。さらに、世界各国の首脳たちが次々と不参加を表明している背景もあった。
五輪憲章は、開催国の国家元首が開会宣言を行うと規定している。皇后に臨席する義務はないが、これまで国内の五輪では、東京大会、札幌大会に名誉総裁の昭和天皇は香淳皇后とともにご臨席されている。平成10年の長野五輪開会式では、上皇陛下が宣言されて、美智子上皇后がご臨席された。
当初から両陛下や皇族方の競技場での観戦は行われないといわれている。皇族方も絞ってのご出席となるそうだ。
だが、日本の皇后として世界にお披露目できるチャンスではないかという見方もある。雅子皇后の華やかなお姿が見られないのは、残念なことだ。一方で、東京は緊急事態宣言下で、新型コロナウイルスの感染者の拡大は広がっている。東京では第4ピークを上回る1149人(7月14日)の感染者数で、専門家によれば感染拡大はしばらく続くと見られた。
「皇后さまは、今は華々しいことは控えてなるべく目立たない、ということも国民に寄り添えることのひとつとお考えになられているのではないでしょうか」(宮内庁関係者)