暴力団関係の男性と交際していたことも

 大人になっても、負のスパイラルからは抜け出せなかった。最近の容疑者を知る知人男性によると、

「県内の公立高校を卒業した後は、都内のキャバクラで働いていました。その後、娘2人を出産。

 娘の父親なのかはわかりませんが、一時期、彼女は30代半ばの暴力団関係の男性と交際し同居していたそうです。その男性は昨年、高齢者からお金を騙し取ったとして、詐欺の疑いで逮捕されています。その後の行方は不明ですが、彼は多額の金銭トラブルを抱えていたようです……」

20歳ごろ。右手の薬指に指輪をはめている(画像は反転。本人フェイスブックより)
20歳ごろ。右手の薬指に指輪をはめている(画像は反転。本人フェイスブックより)
【写真】右手の薬指に指輪をはめてはにかむ、20歳ごろの大越容疑者

 周囲に容疑者を支えてあげられる人はいなかったのか。

 実家の母親に電話をかけてみたが、何度かけてもつながらなかった。

 今は別の場所でひとり暮らしをしている祖母も訪ねたが、

「最近はまったく会っていなくて……」

 と疎遠ぎみな近況を語った。

 幼い娘を死なせた容疑者の責任は重い。だが、このような悲劇を起こさないためにも、容疑者のような孤独なシングルマザーは家族や友人、近隣など社会で支えていく必要があるだろう。