知事や引退した元総理の名前も
コロナ対応に奮闘する各知事にも注目が集まる。
『なってほしい』政治家5位は女性初登場となった小池百合子東京都知事。7位には政界を引退し、今はタレントとして活躍する橋下徹。8位には吉村洋文大阪府知事。9位には小泉純一郎元首相がランクインした。
なぜここで知事や引退した元総理の名前が出てきたのか。前出の角谷氏はこう分析する。
「菅総理が何を言ってるかわからないので、明確に言葉にしてくれる、強いリーダーシップがある人を求めているのでしょう。橋下さんなんかはその典型ですね。ただ、はっきり言いすぎて、“独裁だ”と求心力をなくしていくのも、発言力のある人が陥りがちなパターン。小泉さんは“自民党をぶっ壊す”などと過激な発言をして人気を集めましたが、本当に国民のためになる政策を実行したのでしょうか」
評価が高いからといって、調子に乗ってはいけない。
『なってほしくない』政治家5位は二階俊博幹事長。
「独裁的でGoToのような好き勝手な政策を行った」(東京・36歳金融関係)、「いかにも悪いことしそうだし自分に都合のいい政治をしそう」(和歌山・35歳専業主婦)
などと怒りの声が相次ぐ。
「裏があるように見える二階さんが政治の中枢を牛耳っているというイメージですよね。『GoToトラベル』を推進したことなど、自分の利益のため、国民をダシに使っているように見えることに国民は嫌悪感を抱くのでしょう。昭和の政治スタイルが、今の国民の生活に合っていないという象徴ですね」(角谷氏)
幹事長を退くだけじゃなく、議員のポストも後進に譲ってはどうか。
『なってほしくない』9位には蓮舫がランクイン。
「必要な調整をせずに独断で進めていきそう」(東京・51歳サービス業)、「批判ばかりで本人の政策が見えない」(福岡・34歳医療関係)
ただ繰り返す政権批判に、国民はうんざりしている。
「蓮舫さんで思い出すのは、事業仕分けです。あの仕分けで大幅に減らされたのが教育・研究費でした。例えば基礎研究費が減ると、今回のパンデミックに対応するための研究も進まないわけです。仕分けしてよかった部分もあったのでしょうが、なぜこの大事な部分にお金がついていないのか、疑問に思うことが多々あって、理由を調べてみるとあの仕分けが原因。その負の遺産を私たちは今も引きずっているんです」(前出・細川氏)
有力候補の岸田氏は国民の認識が足りない
『なってほしい』政治家11位の岸田文雄元政調会長は、まっさきに総裁選への出馬を表明した有力候補のひとり。
「腐敗した政治を変えてくれそう」(京都・19歳学生)、「外務大臣の経験が活きそう」(神奈川・65歳専業主婦)
など期待の声が集まるが、「思った以上にランキングが低く、意外でした。岸田さんは外務大臣や政調会長を歴任し、経歴も申し分ない。有力候補ではありますが、この結果を見ると岸田さんの存在を国民が認識できていないように感じます。だから岸田さん本人とその周囲が、国民への発信をどう変えていくのかが、勝負の分かれ目になってくると思います」(細川氏)
『総理になってほしい』13位の高市早苗元総務相も出馬を表明している。
「政策通だから」(東京・51歳その他)、「政治家の必須因子である確固とした国家観と知識を持ち、対応能力に秀でている」(広島・68歳医療関係)
派閥に属さない高市には推薦人20人を集めるハードルがあるが、彼女の政治家としての力量はどうか。
「政策は硬いものですが、しっかり練られており評価できます。その一方、お礼状はすべて手書きなど、細やかな気遣いのできる人。今回の総裁選で勝てなくとも、重要ポストを獲得できるような終わり方ができれば、今後に期待が持てると思います」(細川氏)
本当に私たちのことを考えてくれる総理とは──。