引退の理由や最近の様子など、事情を聞くため墨田区にある浅香山部屋を訪ねたが、
「相撲協会に聞いてください。私たちからは何も答えられないんです……」
相撲協会に問い合わせると、
「引退理由についての届け出はなく、事件についても関知していません」
「親方にあれだけお世話になったのに」
最近は板橋区にあるアパートに暮らし、ラーメン店でアルバイトをしていた容疑者。引退後の様子について聞くため舞鶴にいる実家の母親にも直撃した。
「被害者の方には本当に申し訳なくて……。息子がこんなことをするなんて、想像もしませんでした」
普段はあまり連絡を取っていなかったという。
「相撲の世界のことは口を出すべきではないと思い、公大が相撲界に入ったときからあまり連絡はしないようにしていました。
弱音を吐かない子で、親方も立派な方なので安心して預けていました」(母親、以下同)
8月に突然引退していたが、
「本人からはひざのケガが理由とだけ聞かされていました。事件のことは相撲部屋の方も知らなかったと思います。
相撲界に入る前から飲食店で働きたいと言っていたので、それでアルバイトをしていたようですが……」
少女を狙った犯行だったが母親は容疑者を小児性愛障害と疑うようなことはなく、近所の子とも普通に遊んでいたという。
「本当に親方やおかみさん、ご迷惑をおかけしている方に申し訳なくて。あれだけお世話になったのに……。
本当に、何て声をかけたらいいかもわかりません。バカとしか言えないです……」
そう言って声を詰まらせる。
引退時には「浅香山部屋での5年間を無駄にしないよう胸を張って頑張っていきたい」と語っていた容疑者。
育ててくれた親方に恩を仇で返してしまった。