あおり運転に文句を言ってやろうと思ったら
そのときの様子はAさんの車内にあったドライブレコーダーに記録されていて、すでに警察に提出したという。
「頭にきたから文句を言ってやろうと思って停車して車から降りたら、あっちも降りてきて……。それで容疑者に“あおってんじゃねーよ!”と怒鳴りつけてやった」
すると、容疑者も、
「“おまえこそ、あおってんじゃねーよ!”とゴチャゴチャ言ってきたのよ。だから一発、容疑者にポーンと蹴りを入れてやったのよ。そうしたら、容疑者は自分の車に戻って、ダッシュボードをガサガサあさりだして……」
次の瞬間、容疑者の手にはサバイバルナイフが! Aさんの顔面をいきなり切りつけたのだ。
「そこからは殺されると思ったからもう必死よ。容疑者をヘッドロックして、車のボンネットに押さえ込んだ」
すると、Aさんと顔見知りだった近隣に住む冒頭の男性が現れて、容疑者のナイフを取り上げ警察にも通報してくれたという。
事件を振り返ったAさんはこう締めくくった。
「私がカッとなって容疑者を蹴った。それで、容疑者がビビってナイフを取り出してきたのかもしれないね」
ハンドルを握ると人格が変わるというが……。車のダッシュボードにサバイバルナイフを常備している遠藤容疑者は、“危険人物”以外の何物でもない──。