溜め込むタイプは大きく5つ
ゴミ屋敷のゴミも住人によって、さまざまな特徴がある。
「一番多いのがコンビニなどの生活ゴミが大半を占めるタイプ。私は『コンビニ系』と呼んでいます(笑)。趣味のものを溜め込む『倉庫系』、通販の段ボールといった梱包ゴミが多い『通販系』というタイプも」
ゴミの中から「同じものがたくさん出てくる」はゴミ屋敷あるあるだ。例えば、なくすと困るからといってハサミを複数買っている。佐々木さんたちがゴミを片づけると、大量のハサミがいたるところから見つかる。
「ある男子学生の部屋では大量のモバイルバッテリーを発見。壁面のコンセントがゴミに覆われて見えないため、スマホの充電をモバイルバッテリーで行っていたんですね。それも買ってはゴミに埋もれてなくす……をくり返していたんです」
日ごろ、何も考えず複数買いをしがちな人はゴミ屋敷化の傾向があるのかもしれない。
「高齢者に多いのが、まだ使えると溜め込む『もったいない系』。周りにおすそ分けするためにとっておいたジャム用の瓶やタッパーなど……そういう方は捨てられないので片づけが難しい。最近は子どもが親の家に手を焼き、片づけ依頼をしてくるケースも多いです」
大多数は佐々木さんたちが掃除を済ませ、片づけの方法などを教えると、リバウンドせずにそのままキープできるという。
「わが社ではなるべくご本人に作業に立ち会ってもらいます。起きてしまったことは仕方ないけれど、どうしてゴミ屋敷化してしまったのか直視してもらいたいから。すると、部屋をきれいにしたことで気持ちが変わり、生活もリセットできるようです」