ある意味、羽生への信頼の表れのようだ。
「新しい曲だとすれば、もう滑り込んでいるだろうし、以前の曲を使うとしても、ちゃんとこなすはず。そのあたりは、まったく心配していません」(山田コーチ、以下同)
羽生選手の身体はもうボロボロ
プログラムの完成より、別のことが気にかかるという。
「私が心配しているのは身体のこと。4回転半を練習するということは、身体に負荷がかかって、普段よりケガが多くなってしまうんです。なので、彼の身体はボロボロなんじゃないでしょうか。4回転半を氷上で練習しながら、トレーニングをして身体もつくらないといけない。どれだけ身体を酷使しているか……。でも、本人は挑戦したい、成功させたいでしょうし……」
憂慮しつつも、羽生にエールを送る。
「結弦の魅力をたくさん出せる演技をすれば、自ずと結果や観客の満足がついてくるはず。“4回転半ができるまで現役を続ける”とか、私はそこまでする必要はないと思っていて、本人が納得して“これで十分だな”と思えたときに、勇退というか、現役をいったんやめるというか、そういう方法もあると思います。本人が納得できていれば、それでいいんです」
恩師のエールを受けて、納得のシーズンにできるか─。