「相変わらず、深夜にひとりで練習しているみたいです。『アイスリンク仙台』を使ってくれているのは、自宅が近いからだと思います。最後にお見かけしたのは夏ごろ。何かの撮影をしていたようでした。
羽生選手からは多額の寄付をしていただいて、リンクのメンテナンスに活用できているので、本当に助かっています」
4回転半成功の可能性は?
フィギュアスケート評論家の佐野稔さんに、羽生が4回転半を成功させる可能性について聞いた。
「本人が“とにかくやりたい”と言っていることですから、日々一生懸命、練習に励んでいると思います。ただ、いっさいメディアに状況を公開していないので、現状はわからないとしかお答えできない」
そう言いながらも、期待を寄せる。
「今年4月に行われた『国別対抗戦』の公式練習で4回転半に挑戦していたときは、成功はしていませんでした。しかし、あれからだいぶ時間がたっているので、上達しているのではないか、という希望的な推測はできます。
ケガなどのニュースもありませんので、順調に進んでいるとは思います。とはいえ、勝つということを考えると、4回転半だけをやれば勝てるかといわれると、そんなことは絶対にありえません」(佐野さん、以下同)
早ければ来月の試合で4回転半を成功させる羽生が見られるかもしれない。そうなれば悲願の達成となるが、五輪での3連覇を望むファンも多いはず。五輪でも勝つには何が必要か。
「“ミスをしない”というのがいちばんです。そのうえで、4回転半も必要になってくるでしょう。4回転半を成功させて、ほかのジャンプもしっかりとこなす。かなり欲張った話にはなりますが、それが要求される大変な戦いになると思います」
“4回転半も金メダルも”と、大きな期待がかかる。
「今までたくさんの修羅場をくぐってきている選手なので、慣れている部分もあるでしょう。もうベテランですから」
4歳の羽生をフィギュアスケートの世界に導いた山田真実コーチは、こう話す。
「本人はプレッシャーだと言ったりしますが、絶対にそれがモチベーションに変わります」
羽生は、華やかな世界が似合う選手だという。