真剣佑の困惑
親交が深かったとはいえない様子。一方、真剣佑については、週刊女性が行った生前最後のインタビューで千葉さん本人がこのように語っていた。
《手前味噌ですけど、日本であんなに動ける役者はいないと思った。(中略)今の真剣佑の動きにはついていけない。初めて、『俺を越えたな』と思える役者が出てきた》
同じ俳優として、惜しみない賛辞を送る千葉さん。その表情はどこか悔しそうでありながらも、父としてのうれしさにあふれていた。
インタビューの直後、まさかこの世を去ることになるとは誰も考えられなかった。偉大な父を失った真剣佑は、自身のインスタグラムに英文で以下のように綴っていた。
《私がどこにいても、あなたはいつも私の心の中にいる。お父さんのことを、本当に愛しています》
どれだけ離れようと、深く心がつながっている父と息子。そんな2人の対面について、真瀬の中では何か引っかかっていることがあるのだろうか。所属事務所に話を聞くと、本人がこのように答えた。
「父の遺骨を預けるのを10月8日の法要後に延期しましたのは、私のスケジュールの都合で、弟(真剣佑さん)に直接預けられるタイミングがとれなかったことが原因です」
真瀬は真剣佑に遺骨を直接渡したいと考えており、その予定がうまく組めなかったのだという。そのうえで、彼がいまだに遺骨に会えていない現在の状況を認めた。
「事実として、現時点では弟は父の遺骨に対面できないでおります。もちろん、四十九日法要の後、私から弟に対し、“(父の遺骨のある)私の自宅まで(父に)会いに来ませんか。都合がつかないようでしたら、スケジュールをすり合わせて百箇日法要を営むこととし、その法要の席で会うのはいかがでしょうか。それも難しければ、私が父を連れてそちらに赴きます”と提案いたしました。現在、弟からのお返事を待っているところです」
あくまでも自身の手で、弟と父の対面を叶えてあげたいと考えている様子。
「私にとってはもちろんのこと、弟にとっても大切な父ですから、弟にも父に会っていただきたいと思っております。そのために、私はできる限りの努力をしておりますし、弟も同様にできる限りの努力をされていると思います。私たち遺族は、父を供養するとともに、平穏で安らかな日々を送ることを心から願っております」
さまざまな事情があるようだが、対面が先延ばしにされ続け、いまだに果たされていないことは確かだった。帰国後も法要に参加できず、遺骨にも会えていない今の状況を、真剣佑本人はどう考えているのだろうか。
「真剣佑さん自身、遺骨に会えていない状況に困惑しているようです。納骨の話も、このままでは先が見えません……」(前出・千葉さんの知人)
世界的アクションスターの父と同様、海を越えて活躍する息子。2人が穏やかな再会を果たすのは、いったいいつになるのか。