切り抜き動画に対する条件
基本的にすべてを許可しているが、ひと月で収益化に至らないチャンネルはどの程度あるのか。
「いや、ほとんどですね。ほとんどが1か月保たない。(収録時間の短い)切り抜き動画とはいえ、動画を切り抜いて、字幕を付けて、手間かけて、1か月やってお金にならんって辞めていきますよね。
でも、ぼんやりやっていた収益化されていないチャンネルが、ぼんやりとYouTube上に残されているのは嫌なんで、チャンネルごと消して下さいってしてますね」
切り抜き動画チャンネルに課す条件は。
「収益の半分を毎月振り込ませてます。YouTubeの収益の画像を送らせて、半分振り込ませるっていう、すごいアナログな方法なんですけど(笑)。それくらいですね。
あとは切り抜き方にちょっと悪意があったり、サムネイルで釣るような文言が入っていたりすると、直接メッセージで“直せ”って送って。どれだとは言わないんですけど。“わかるっしょ”って(笑)。ダメだよと」
自身が切り抜かれた動画は、逐一チェックするのだろうか。
「切り抜かれた動画の中身までは見ないですけど、だいたい自分のYouTubeでライブ配信した翌日とかに(切り抜き動画が)あがる。どこを切り抜くかは自由なんですけど、話していないラッパーの写真を勝手に使っていたり、悪口を言っているように見えるようなものに気づくと……叱ります」
前出の『Content ID』を使えば、アナログな方法を使わなくても管理できるようだが……。
「出来るっぽいんですけど、ちょっとだけ調べてもらったら、割とそれはそれで面倒くさいことが多くて。そういう管理をウチでやりますよって会社から2、3件連絡があったんですけど、まだ自力で出来るんで大丈夫ですって断りましたね」
YouTubeで楽して稼げてる?
呂布カルマ自身のチャンネルの概要欄には、ひと言「楽して稼ぐには?」とある。実際YouTubeで、楽して稼ぐことはできていると思う?
「むちゃくちゃ思いますね。ほかのYouTuberの人たちは、ちゃんと企画出して、撮影して、編集してってやってる。こっちは自分がしゃべってる元の動画を勝手に切り抜いてもらって、黙っててもその半額が入ってくるんで、めちゃくちゃ楽っすね」
多くが“収益を折半”としているが、別に決まりはない。極端に言えば9:1でもいい。
「全然できます。でもさすがにそれやっちゃうと、そいつも儲からないし、まぁ半分くらいでいいかなって感じですね」
呂布カルマは、YouTube以前はInstagramでライブ配信を行なっていた。インスタライブはYouTubeのライブ配信と違い、スパチャ(=スーパーチャット。投げ銭システム)がない。
彼のYouTubeのライブ配信は、スパチャをした人の質問に答えるというスタイルだ。呂布カルマは以前より、Instagramでコメントしてくる者に対し、“民度が低い”と苦言を呈してきた。YouTubeはどうなのだろうか。
「たぶん一緒なんですけど、無料でコメントしてくる奴らの民度が低い。冷やかしみたいなのが多い。でもYouTubeは(投げ銭をしていない)色の付いていないコメント読んでいないんで。でも(YouTubeもInstagramも)たぶん同じだと思います。インスタはスパチャがないんで、全員が無料で、しょうもないコメントしかないです。下ネタとかそんなんばっかで」