「タトゥーは覚悟を持って入れたほうがいい」
普段は長袖で隠れてはいるが、後藤さんのタトゥーは見えない部分にもいくつかある。胸部から両方の手首までを彩る和彫りと、現在の妻の名前、昨年7月に腹部へ入れた愛犬5匹のタトゥーなど。さらに背中から太ももにかけては夜叉の和彫りを進めている最中だ。中でも、腹部の愛犬のタトゥーへの思い入れは深い。
「僕たち夫婦にはまだ子どもがいないのですが、不妊治療を6年続けている中、本当のわが子のようにワンちゃんたちを育てています。でも、ワンちゃんは人間みたいに長生きできないので、全員がいなくなったとしても常に僕が見られる状態でワンちゃんを残しておきたいという思いから刺青を入れました」(後藤さん)
首の鯉のタトゥーは消すが、タトゥーそのものに否定的な気持ちは今も持っていないという後藤さん。服で隠れる部分は今後もタトゥーを増やしていく予定だ。
「10数年前に比べ、世間的な刺青に対する感覚はどんどん変わってきていますし、インフルエンサーと言われる若い子たちの間でもタトゥーは主流になってきています。そんな中で、温泉やプールに入れないといった刺青の規制を緩和してもらえるような活動や、彫り師の方とコラボした前向きな発信を今後はしていきたいと思っています」(後藤さん)
とは言え、タトゥーを入れることで起こる弊害は無視できない。やはりこんな現実も根強いという。
「若いころに気に入って入れたものであっても、就職、結婚、出産など大きなライフイベントを迎えることでタトゥー除去を検討される患者様は数多くいらっしゃいます。動機は人によって様々ですが、軽い気持ちで入れてしまったために一般的な社会人としてタトゥーが足かせとなる場合があるようです」(東京イセアクリニック 広報担当者)
事実、後藤さんも家族で温泉施設へ行くときは自分だけ部屋に居残ることが多いそうだ。今からタトゥーを入れようと考えている人たちに向けて、後藤さんからも伝えたいことがあるという。
「僕自身は首の刺青について、入れたことも消すことも後悔はありません。ただ、刺青を消そうと考える方は後悔されたケースが大半だと思います。例えば、女性の方だとお子さんが生まれたから除去を決心される場合が多いですよね。でも、そういうことって事前に想像できるはずです。
また、入れた彫師の人たちだって、自分の作品ですから、入れたことに後悔されたり消されるのはやはり辛いと聞きます。なので、もしも入れるのなら本当に覚悟を持って入れたほうがいいと僕は思います」(後藤さん)
“タトゥーを入れたい人”と“タトゥーを消したい人”、両者の気持ちを同時進行で知る後藤さんの言葉だけに、このメッセージは重い。
取材・文/寺西ジャジューカ 撮影/北村史成
【後藤祐樹さんプロフィール】
1986年、東京都江戸川区生まれ。2000年にEE JUMPメンバーとしてデビュー。2002年、キャバクラ通いが週刊誌にスクープされ、芸能界を引退。2008年、銅線窃盗の容疑で逮捕。2012年、川越少年刑務所を仮出所。2021年7月に、ピットブル5匹を多頭飼いする夫婦の日常動画を配信するYouTubeチャンネル『後藤祐樹「おっととっとちゃんねる。」[公式]』を立ち上げた。現在はSNSを中心に活動を行っている。
https://www.youtube.com/channel/UCkoMwk-b63Rr8jNUXg2TfCw
【「東京イセアクリニック」酒井新介医師 プロフィール】
日本形成外科学会 認定専門医。形成外科歴15年、美容外科5年目(2022年1月現在)。
2002年3月、東京慈恵会医科大学卒業。同年5月、東京慈恵会医科大学形成外科学講座入局。2012年、東京厚生年金病院(現JCHO東京新宿メディカルセンター)形成外科部長ならびに東京慈恵会医科大学形成外科学講座講師就任。
2020年、城本クリニック高崎院院長就任。2021年10月、様々な美容医療メニューを提供する“総合美容クリニック”東京イセアクリニックへ入職、現在に至る。
公式HP:https://www.tokyoisea.com/
※参考:「東京イセアクリニック」タトゥー除去の専門サイト
https://www.tokyoisea.com/tattoo/