一方、ごく近所でも、夫婦に子どもがいることや2人目の子どもが産まれたことを知らない住民も少なくなかった。容疑者の目は、近所付き合いよりもフェイスブックの向こう側にむけられたようだ。

遊び道具にされた乳児

 子どもが生まれるたび、《家族が増えました》と大きな自宅前に並んで撮影した写真を投稿。暴行の狭間にあたる昨年4月12日には《ついに笑い出しました》と次男の成長を喜ぶ様子がうかがえる。次男を冷凍室に入れた旅行ではいちご狩りも体験したようで、幸せそうな家族に見える。

 近所に住む女性は言う。

ラジコンヘリを次男の頭上で旋回させる場面を投稿(西岡竜司容疑者のフェイスブックより、一部加工)
ラジコンヘリを次男の頭上で旋回させる場面を投稿(西岡竜司容疑者のフェイスブックより、一部加工)
【写真】ラジコンヘリを乳児の頭上で旋回させて…

「フェイスブックでの幸せ自慢に夢中になり、閲覧者を飽きさせないような工夫をしているうち度を越してしまったのではないか。生後約2か月の乳児を旅行に連れて行くのもどうかと思う。遊び道具にされた子どもがかわいそう。親として幼稚ですよ」

 フェイスブックでは、髪の毛が逆立った次男とパイナップルを並べて、

《同じ髪型やないか(笑)》

 と芸人のように誘い笑いをする投稿もあった。

 しかし、実生活では人を寄せ付けない雰囲気も醸し出していたという。

 近所に住む別の女性は、

「自宅周囲に3台も防犯カメラを設置して『作動中』と警告しています。たまたま容疑者宅前で子連れのママたちが立ち話をしていたら、あの家の人から“どいてくれ”と怒られたらしい。うるさく感じたのかもしれませんが、窓辺に『ミニオンズ』(米アニメ)の人形を並べていたので、それを見た子どもがはしゃぐのもわかる。ちょっと近づきがたいイメージはありましたね」

 昨年8月、妻と「次男の太ももが腫れている」と市内の病院を受診。次男は左足大腿骨と肋骨を骨折するなどしており、病院から連絡を受けた児相は昨年9月から長男と次男を一時保護している。

「暴行場面に母親がいたことはあったが、容疑者を注意している。また母親は、冷凍室に次男を入れたことは知らなかったとみられる。長男に対する暴行は確認されていない」(前出・捜査関係者)

 府警は、暴行に至った詳しい経緯や撮影の意図、骨折との関連などを調べている。

 生後約1〜2か月のときに極寒責め、ラジコンヘリ攻撃、送風器による空気砲、睡眠中に指で弾く妨害などを連発。

 近所の若い主婦は「うちの子もかわいいけどな、冷凍室に入れようなんて考えもつかへんわ」と呆れ果てていた。