「なぜ?」「どうして?」を繰り返される

「ご進学先が正式に発表されるのは、一般入試の合格発表後になるのではないでしょうか。入学されるまでの過程を、必ずしもつまびらかにする必要はありません」(前出・秋篠宮家関係者)

 一方、近現代の皇室制度に詳しい静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授は、懸念を示す。

「“李下に冠を正さず”という言葉があるように、流言や噂を生み出しかねない言動は、できるだけ避けるのが賢明でしょう。提携校制度を利用されたのであれば当然、明らかにすべきだと思います。提携校制度で進学できる生徒には、一定の推薦基準があるはずです。

 どうして悠仁さまが制度を利用できたのか、皇族であるという理由以外にあれば、それも公開すべきです。悠仁さまのご進学に対して、小室さんの留学時にささやかれた“皇室利用の疑惑”と同じように捉えてしまう国民がいるのも無理はありません」

 とある宮内庁OBも、複雑な思いを吐露する。

「生まれつき特別な皇室の方々が“特権利用”と批判されることに多少の違和感はあります。ただ、小室さん夫妻の結婚問題によって、皇室が身近になりすぎてしまった。だからといって悠仁さまのご進学を巡っての経緯が、“皇室利用”の文脈で語られるのは残念なことです」

 本格的な受験シーズンよりひと足早く、秋篠宮家には緊迫感が立ち込めていることだろう。しかし、全国の受験生に泣いても笑っても春が訪れるように、悠仁さまも3か月後には高校生になられる。

「筑附の授業は、昔から“アクティブ・ラーニング”が主体です。数学の場合でも“どうしてこの公式ができたのか”という段階まで掘り下げます」(前出・三井塾長)

 モットーとして、“自主・自律・自由”を掲げる同校は、秋篠宮家の雰囲気にも合っているように思える。

悠仁さまはお父さま譲りの研究者気質で、論理的な説明でないと納得されず“なぜ?”“どうして?”と、質問されるといいます。筑附の教育と調和できれば、いっそう優れた知見を身につけられるのではないでしょうか」(前出・秋篠宮家関係者)

 皇室の未来に漂う“特権批判”という暗雲。それを払拭できるのもまた、皇室の方々なのだろう─。