切実な“資金稼ぎ”
「私が出場した際は、部員の保護者に向けて寄付を募っていましたし、卒業してからも寄付を願う手紙が来ます。私が卒業した高校は毎年のように全国大会に出場しているので、そのたびにOBには寄付を求める手紙が届きます。
サッカー部OBはかなりの人数なので、その手紙代だけでもそこそこお金がかかっているんじゃないかって毎回思いますが(苦笑)」(選手権出場経験のある男性、以下同)
今回の大津高校のように大会期間中に寄付を呼びかけることは異例といえる。
「“資金”という意味では、大会期間中に“サッカー部グッズ”を販売する高校もあります。登録メンバーに入れなかった部員やサッカー部保護者会の父母たちが試合会場での販売を担当します。
グッズで多いのはタオル地のマフラーですが、売り上げが見込める“有名校”に限られる話ではあります。
今年も前々回の優勝校である静岡学園、グルグル回ってのセットプレーが世界的にもバズった高川学園などが会場で販売していました。ユニフォームを販売する高校もありますね。
ただ大津高校のような公立高校はこういった商売は、難しいのかもしれません」
寄付が求められるのはサッカー部関係者だけではない。
「サッカー部ではない在校生や卒業生にも話はきますね。教職員にも。高校によっては教職員の寄付は“暗黙の了解”になっている学校もあるみたいですね。
私立高校でも寄付の募集はありますが、公立高校よりも予算があるところが多いので集める額に差はあるでしょう」