野菜をお椀2杯分食べる
「食事のときは、野菜を先に、これでもかというくらいたっぷり食べましょう」。
例えばステーキを食べた後にサラダを食べると、濃い味に舌が慣れているのでついドレッシングも多くなりがち。
最初に食べれば薄味でもおいしく食べられ、塩分摂取が少なくてすむ。お腹も満たされやすいので腹八分目も実現しやすい。
「また腸の中に先に食物繊維を入れておくと、後でステーキを食べても脂質の吸収を抑えられます。糖質の吸収もゆるやかになり、血糖値の上昇も抑えられる」。
目標は1日350g、お椀2杯分くらいの野菜をとって。
第2の心臓、ふくらはぎを動かす
心臓は全身に血液を送り出すが、吸い上げる機能はない。そのため、心臓から遠い足はどうしても血流が悪くなりがち。
「血流改善に有効なのが、第2の心臓と呼ばれるふくらはぎの筋肉。ここを動かすことで、足にたまった血液がグッと心臓へ戻っていきます。重力に逆らって血液を心臓まで戻すポンプの役割をするのです」。
ふくらはぎを積極的に動かすことで、全身の血行がよくなり、心臓は少ない圧力で血液を流せるようになる。すると血圧も低下。心筋梗塞や脳梗塞といった血管事故を防ぐことができるのだ。
血管若返り体操
(1)軽く足を開き、ラクな姿勢で立つ。
(2)両足でつま先立ちをするように、かかとの上げ下げをする。
1セット10回×朝晩2回
さらに効果UPするなら……(1)で身体の前で腕を組み、(2)でつま先立ちする際に、両肩も一緒に上げ下げすると、上半身の血行も促進。
目覚めたら布団の中で行っても→寝たままの状態で足をまっすぐ伸ばし、つま先を立てて手前に引く、次に伸ばす、を繰り返すと、つま先立ちをしたのと同じ効果が。10回行う。
教えてくれたのは……●高沢謙二先生●信濃坂クリニック院長、東京医科大学名誉教授。内科、循環器、高血圧などが専門で、「血管年齢」の考案者であり血管の権威。メディア出演に加え、『図解最新医学でわかった突然死にならない方法 血管の病気がいちばん怖い』(エクスナレッジ)など著書も多数。
(取材・文/樫野早苗)