生活保護で散弾銃を所持
現在の自宅は家賃月5万円ほどの借家で、母親とともに生活保護を受けていたという。付き合いのあった別の近所の住民はこう話す。
「1人あたり10万円を切る程度もらっていて、ここへ来る前から生活保護を受けていたんじゃないかな。彼らは家財道具や何やら物が多い人たちで、アパートやマンションだと入りきらないから、一戸建てを借りたんだと思います。築50年弱で古いんですけどね」
容疑者の性格は大人しくて、母親にとにかく優しいという。
「私と話をしていても“あっ、いま母が呼んだかな?”とか“そろそろおむつを替えないと”などと容疑者は常に母親のことを考えているんですよ。生活保護であれば、特別養護老人ホームなどへ優先的に入所できるんですが、“自分で面倒をみたい”というタイプで母親思いではありました。まさかあんな酷いことをするとは……」(同・別の近所の住民)
犯行に使用された猟銃は、容疑者が20数年前から所持しているものだった。前出の社会部記者によると、
「銃の免許は何度も更新していた。以前は、埼玉県の西北部にある射撃場で練習していたようです」
生活保護とは、国や自治体が“健康で文化的な最低限度の生活”を保障するための公的扶助制度。銃の免許更新にも費用がかかり、散弾銃などはある程度価値があるものだ。財産とみなして、自治体などが没収しなかったのだろうか。ふじみ野市福祉課に尋ねると、
「価値があるものについては、売却して生活に当ててくださいと言います。価値がないものについては、こちらが処分してくださいとは言えません」
結果として、その猟銃が尊い命を奪ってしまった。