世界にひとつだけの「すずがみ」を

 続いて、加賀前田家二代当主・前田利長が築いた城下町・高岡へ。鋳物の町”として知られる高岡では、『すずがみ作り』体験ができる、ということで実際にやってきました! 

すずがみ作りに挑戦! 撮影/山田智絵
すずがみ作りに挑戦! 撮影/山田智絵
【写真】雪景色の中、住宅街に船を発見…!?

 手で折り曲げられるほど薄い錫(すず)板を、金槌でひたすら叩いて成形。金槌の跡がキレイにつくように叩くのですが、これまたすごく難しい。

均等に金槌の跡をつけるのって、意外と難しい…。 撮影/山田智絵
均等に金槌の跡をつけるのって、意外と難しい…。 撮影/山田智絵

 教えてくれた伝統工芸士の方によると、コツは「あまり強く叩かないこと」。完成したすずがみは、もちろん持ち帰りOK。世界にひとつだけのオリジナル。自分へのいいお土産になりました。

 高岡でも有名なお祭りがあり、毎年5月には、7基の山車“御車山(みくるまやま)”が街中で引き廻されるお祭り『高岡御車山祭』が。重要有形・無形民俗文化財に認定された高岡御車山は、とにかく優雅で豪華。ちなみに、“有形”“無形”両方に指定されているのは、全国でたった5件しかなく、貴重なんです。

二番町の御車山。車輪と車輪の間には地山箱という大きな箱があるが、お祭り当日はここにお囃子を演奏する人が4〜9名入るそう 撮影/山田智絵
二番町の御車山。車輪と車輪の間には地山箱という大きな箱があるが、お祭り当日はここにお囃子を演奏する人が4〜9名入るそう 撮影/山田智絵

 その御車山が街中を通る姿をひと目見ようと、お祭りの時期には多くの人が訪れるそう。『高岡御車山会館』では、実物の御車山が展示され、年中問わず、間近で見ることができる。御車山は4か月に一度、入れ替えられ、この日展示されていた「二番町」の御車山は、唯一の二輪。その車輪だけでも直径2メートル超えというから、とにかくすごい迫力!

【豆知識】
 高岡御車山は天正16年(1588年)に、豊臣秀吉が天皇を迎えるときに乗っていた御所車が、親交深い前田家に贈られたのが始まりだったとか。会館ではその様子が描かれた屏風も展示。う〜ん、すごい歴史……!

高岡御車山会館 撮影/山田智絵
高岡御車山会館 撮影/山田智絵

高岡御車山会館
電話:0766-30-2497
住所:高岡市守山町 47-1
アクセス:JR新高岡駅から加越能バスで約18分、木舟町下車、徒歩約2分
※「すずがみ作り体験」の会場も高岡御車山会館となる。体験の問い合わせは、高岡市観光協会(0766-20-1547)まで。

 お隣・石川県では“映え”スポットで溢れていた…!? 【石川県編】は2月27日(日)9時配信予定です。

※新型コロナウイルスの影響で、中止・延期の可能性もあります。必ず最新情報をチェックしてからお出かけください。

取材協力/北陸三県誘客促進連携協議会、JR西日本