「犯人を見た? 見てない? どっち?」
『真犯人フラグ』(日本テレビ系)で、「どっち?」が口グセの“二択刑事”こと阿久津浩二役で話題の渋川清彦。
「つかみどころのないキャラクターを演じていますが、カットがかかると気さくに共演者と話していますよ。先日は、上島竜兵さんと“クルリンパ”をしてじゃれ合っていましたね(笑)」(日本テレビ関係者)
渋川は'90年代に『KEE』という名前でデビュー。
「『メンズノンノ』や『smart』では、ストリート系のファッションモデルとして活躍していました。その後、徐々に俳優へ活動をシフトしていき、松田龍平さん主演の『青い春』にも出演しています」(ファッション誌編集者)
映画『青い春』の監督を務めたのは豊田利晃氏。作品の多くに渋川を起用している豊田監督に、彼の魅力について話を聞いた。
わがまま俳優を所属させない事務所
「'98年公開の『ポルノスター』のオーディションで初めて出会ったころから、“独特なリズムを持つ役者”だと感じていました。キャスティング会議の際に、この役に渋川清彦をキャスティングすればしっくりくるんじゃないか、ということが続いた結果、ほぼすべての作品で渋川さんに出演していただいています」
渋川も“どんな役でも出たい”と言ってくれるという。
「僕のオファーだけじゃなくてそういった細かい仕事をたくさん引き受けているみたいなので、長期間スケジュールを押さえることも最近は難しいんですよね。でも彼は“ワンポイントでもいいから出たい”って譲らないんですよ(笑)」(豊田監督)
監督から見て、渋川はどんな俳優なのか。
「いそうでいないキャラクターじゃないかな。人当たりはとてもいいんですが、“不良性”がまだ残っていて、それが魅力のひとつだと思います。画面越しに滲み出る不良っぽさが、変わらず愛され続ける理由じゃないですかね」
着々と評価を高め、今の地位を築いた渋川だが、同じ事務所に所属するほかの俳優にも“ラブコール”が殺到しているという。
「渋川さんは『ディケイド』という事務所で、村上淳さんや村上虹郎さん、音楽家の大橋トリオらも所属しています。同社はもともとのギャラが高くないことに加え、仕事を選んだり、現場でワガママを言ったりする俳優を所属させないとか。制作側からするとそうした俳優は起用しやすく、実際、仕事の依頼が集中して業績は絶好調だと聞いています」(芸能プロ関係者)
豊田監督もディケイドへの称賛を惜しまない。
「渋川さんに限らず所属している役者さんが、僕の作品に出たいと言ってくれているときに、事務所側は無理をしてでもスケジュールを調整してくれたり、金銭面でもギャラを抑えてくれたりする。本当にありがたいことで、ディケイドさんは“映画の味方”だと思ってます」
ちなみに、阿久津刑事は最後に真犯人を捕まえられる? 捕まえられない? どっち!?