続けることがいちばん難しい
俳優デビューは '04年『仮面ライダー剣』。キャリアは18年を数える。現在は『鎌倉殿の13人』に加え、ドラマ『部長と社畜の恋はもどかしい』で愛おしくもセクシーな堤司部長を演じている。昨年は主演映画『ポルノグラファー〜プレイバック〜』でその色気を大爆発させ、話題に。
「いろんな作品に呼んでもらえて、すごく幸せですよ。役者を続けてきてよかったなと思います」
“舞台で死にたい”と大まじめに語るほどの竹財だが、30代半ばには俳優を辞めようかと考えたこともあったという。
「どうしても一般社会で働いている友達と比べちゃって。下手したら役職がついてくる年齢ですし。自分は役者でこれだけしか稼げていない、とか考えてしまって。そんな理由で続けられない俳優は多いと思います」
イケメン俳優の30代は、ひとつの山場。学生を演じるには大人すぎるが、父親役にはまだ若い……。
「単純に役として中途半端なんですよね。そんなときに先輩に“続けるのがいちばん難しいから、続けなよ”と言われたことがあって。その言葉は大きかったです。
そして、自分のやっていることの楽しさと現実を天秤にかけたとき、僕の場合は楽しさが勝っちゃっただけで。常にその楽しさを探しながら、たぶん、死ぬまで役者でいるんだろうな」
40代を迎え、ぐっと増した色気については、
「みなさん、そう言ってくださいますけど、そういうシーンがある作品で、僕を色っぽく撮ってくれているからで。僕自身は何も変わってないです。
脱がなくても? うーん。僕、自分の声が大嫌いなんです。“しゃべらなきゃいいのに”と散々言われてきたのが、今ではイケボと言ってくださる方もいる。世の流れというか、タイミングというか。そういうものは、すごくありがたいですし、不思議だし、面白いなぁと思っています」
一部では“甘おじ”“ブレイクの兆し”とも言われているが、
「あくまで兆しですからね(笑)。盛って言ってくれてるだけですよ。ただ僕としては、もっともっと作品に呼ばれる役者になりたい。休みがなくても、いろんな役ができるなんて最高なことで。今でも作品が重なることはありますが、“身体を3つ4つに割りたい”と贅沢に悩みたい。あ、でも書いておいてください。僕、ヒマなのでお仕事ください。ヒマです! 明日も空いてます!」
美しき“役者バカ”が、そこにはいた―。
●妹・八重役の新垣結衣とは?
「一緒のシーンって実はかなり少ないんですけど、勝手ながら、新垣さんって柔らかくて可愛らしいイメージが強かったので、もらった台本を読みながら“どうするんだろうな?”と思っていました。正直、あの凛とした雰囲気には度肝を抜かれましたね。さすがだな、と。兄として“俺の妹、推せる!”ってずっと思っていました(笑)」