それぞれの解釈の仕方で寄り添う
SDGsが掲げる17の目標のなかに「ジェンダー平等の実現」がある。仕事はもちろん、家庭内における家事や子育ても“シェア”していく社会を目指す、という目標だ。
そんな世相を反映しているのが、ファッション誌『VERY』で連載中の『ryuchellの「パパの子育て悩み相談室」』。
奇天烈なキャラクターと積極的に家庭に関わる姿が人気を集めるryuchell(26)が、世のパパたちの悩みに答える連載企画だ。
『VERY』(2021年10月号)は41歳の男性から「平日は朝食、週末は洗濯、風呂掃除、夕食を担当し、妻がひとりの時間をとれるように子どもたちを連れて外出している。家事・育児をサポートしているのに専業主婦の妻に感謝されない」という悩みが寄せられた。
すると、ryuchellは「感謝されたいって甘えすぎじゃない? パパとしての心構えが足りないのでは」と回答。
「あなたのおうちではママが家庭を回してくれているおかげで仕事ができている」「自分はこんなにやってあげてるのにっていう気持ちが全部ママにバレてる」など、清々しいほど相談者を一刀両断した。
そして最後に「自分が感謝されたいなら、もっと自分から『ありがとう』を言えばいい」という解決策も提示。相談者は、自分の大変さを共感してもらいたかったのかもしれないが、ryuchellのパパレベルには到底及ばず、返り討ちにあってしまったようだ。
芸能界の姉御ことモデルでタレントのアンミカ(49)も、ウェブサイト『mi-mollet』で読者の悩みに答えている。この「アンミカ流セカンドステージ学」は、夫婦関係や婚活、高身長女性が抱える悩みなど、多種多様な相談が送られてくるのが特徴だ。
2021年10月21日公開の記事には、39歳で2児の母から寄せられた「不倫をしている夫から『お互いにセカンドパートナーを持とう』と言われ、どうするべきかわからない……」という悩みに、アンミカ節で答えている。
まず、アンミカ姐さんは不倫夫の勝手すぎる発言に大激怒。
「自分が不貞行為をはたらいておきながら『お互いにセカンドパートナーを認め合おう』なんて、旦那様は自分に都合がよさそうな言葉を引っ張り出して自己保身に走っているだけでは」と、核心を突くひと言も。
そして最後には、子どものことを第一に考えた慎重な話し合いを促した。解決案はとっぴなものではないが、相談者と一緒に怒れるアンミカの関西弁が脳内再生されそうな企画だ。
叶姉妹の異次元型、ryuchellの一刀両断型、アンミカの寄り添い型など、ひと口に人生相談といっても、回答者のキャラクターによってその性質は大きく異なっている。回答者を担う彼らは、自らの強みを発揮して人々を導いているようだ。