桜田門たちの生きざまに、自分を重ねるところがあるという。
「私が演じていた当時の桜田門は20代後半で、恋も仕事も自分のためにがんばっていました。憧れの存在である上司の関口さんに、全身全霊で愛をアピールしていたし、目黒川や堀切さんとは愛ある悪口を言いあうけれど、彼女たちになにかあったらなりふり構わず親身になったりと、あり余るエネルギーを直接ぶつけていた。
私も、息子や私の母に対する現在のやりとりがそれに近いかもしれません」
12歳の息子はイギリスに留学中
鈴木さんの息子さんは現在12歳。この年齢で親元を離れ、イギリスに留学中だ。
「普通の親子より距離が離れていることもあってか、連絡を取るときは全力で“愛してるよ”“いつもありがとう”と伝えあっています。息子は私のすべてです。息子のおかげで今の私がいる、というくらい。現在12歳ですが、まだ反抗期が来てないのか(笑)、普通に仲よしです。
母にも、私も親になって親の大変さを知ることができたから、感謝の気持ちをいつも伝えるようにしています。家族のことになると、自分のコアな部分から思いがあふれてきますね。自分の支えでもあるし、自分もいつまでも支えでありたいと思います。
桜田門のように、気持ちを素直に伝えるって、本当に大切なことだと思いますね」
恋愛、仕事、結婚、出産、離婚など、鈴木さんも桜田門たちも、さまざまな人生の節目を駆け抜けてきた。
「演じていたときは、実際の桜田門よりはちょっと年下でしたが、やはり恋愛とか仕事とか、悩んだりしたことがありましたね。あの当時はまだ、仕事を取るか結婚を取るか、という時代でしたし。そのうえ女性たちが、男性に好かれるためのモチベーションが高かった時代でしたしね。
今回漫画を読んで、とっても嬉しかったのが、自分をキレイにするために必死にメイクをしていた桜田門が、そのテクニックを使って悩んでいる人をキレイにする立場になっていたこと。桜田門が自分のためではなく、人を幸せにするために自分の力を使うようになったなんて、もう感激、胸アツですよ。そして、3人の友情がまだ続いていたこと。感情をぶつけ合える存在がいるって、本当に幸せなことだと思います。
あと! 桜田門と堀切さんの元に戻ってきた目黒川が、相変わらず完璧な美人だったのもさすが! と思いました。40歳すぎると注意しないとてきめんに体型が変わってしまうじゃないですか。目黒川はこうでなくちゃ!って(笑)」