秋田のまもるくん
2019年に秋田県警によって制作・公開された『自転車の交通ルール』という動画も、今なお語り継がれる名作だ。 秋田県警のマスコットキャラクター・まもるくんが友人の家に遊びに行こうと自転車に乗るも、外はあいにくの雨。しかし「あんで行ぐのめんどくせな(歩いて行くのめんどくさいな)」と、傘差し運転をするまもるくん。そして歩いてくるおじいさんにぶつかってしまい……ドーンという衝撃音とともになぜか火柱が上がり、おじいさんが救急車で運ばれるなか、泣き顔のまもるくんが自転車の交通ルールを改めて学ぶという内容となっている。
味のある秋田弁と、無料で使えるイラスト素材を駆使した手づくり感たっぷりの動画は「天才」「センスしかない」「中毒性がある」とSNSで人気に火がつき、現在では27万回を超える再生数を誇る。
「公開当初は2週間で350回程度の再生数でした。ところが、あるユーザーにツイッターで紹介されたことにより、わずか数日で再生数が12万回を突破し、大変驚きました。動画には数多くのコメントが寄せられており、動画を通じて多くの人の興味を引きつけ、交通事故防止の周知が図られたものと思っています。今後も各種活動を通じて自転車利用者に対する交通ルールの周知と安全利用対策を推進していきます」(秋田県警察本部・交通部交通企画課)
まさに「百聞は一見に如かず」の交通安全動画。あなたのワンクリックが、交通事故ゼロにつながるかもしれない。
一度見たら忘れられない 事故防止バズリ動画
●岡山トヨペット『Road to Ninja~』の1シーン。横断歩道で止まらない車に対して《忍者にならざるを得ない国、日本》という痛烈なコピーが刺さる
●岡山トヨペットの『2seconds』。さまざまな人の横顔が2秒ずつ映し出され、そのたった2秒のわき見が重大な事故を引き起こすことを実感させられる
●秋田県警の『自転車の交通ルール』もYouTubeで視聴できる。まもるくんが口ずさむ「ちゃっちゃらちゃちゃちゃ♪ おんちゅ♪」という歌が話題に
〈取材・文/吉信 武〉