上戸彩が不倫をするという衝撃

 3位の『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』(フジテレビ系)は20代から60代まで全世代にわたって評価された‘14年に放送の作品。その年の流行語に「昼顔」がノミネートされるなど、社会現象を巻き起こした。

「映像美と悲しさが印象に残った」(26歳・東京都)

「一般人に近い感じの主人公に親近感が湧いた」(37歳・千葉県)

「不倫ながら、純愛を感じさせたのが印象的だった」(43歳・神奈川県)

 スーパーのレジ打ちをするどこにでもいるような主婦・紗和(上戸彩)が知り合いの人妻・利佳子(吉瀬美智子)の不倫のアリバイ作りの協力を頼まれることから始まり、日常のささいな事件をきっかけに出会った男性と自分も不倫を始めてしまう……という、2人の出会いから結ばれるまでを丁寧に描くことで“自分にもあり得そう”と思わせるリアルさが視聴者に響いた。

上戸彩が不倫だなんて斬新!」(52歳・大阪府)

 と主演の上戸のキャスティングをあげる人も。濡れ場は多くなかったが、上戸彩から不倫相手となる高校教師(斎藤工)に雨の中、キスを迫るシーンや、第5話で初めて結ばれるシーンに“あの上戸彩がここまでやるのか……”という衝撃を受け、強く印象に残っている人も少なくないだろう。同作品は映画化もされ、濡れ場にさらに濃厚さが増したことも話題になった。

「不倫とイメージが遠く、国民的美少女として10代からみんなテレビで見てきた女優が不倫ドラマをやるという話題性は大きかった」(木村さん)

 紗和が利佳子の《本当の恋愛なんて結婚してからじゃなきゃできないわ》《ご主人にあなたはまだときめける?》などの言葉に影響され、だんだんと不倫相手に惹かれていくさまも、

「不倫は肯定できないが肯定したくなる」(愛媛県・45歳)

上戸彩の気持ちがわかる」(42歳・静岡県)

 と視聴者から共感を得た。

 20〜30代から高い評価を受け4位にランクインしたのは、‘18年放送の『ホリデイラブ』(テレビ朝日系)。

『ホリデイラブ』(テレ朝動画Webサイトより)
『ホリデイラブ』(テレ朝動画Webサイトより)

 不倫をする側ではなく、不倫をされた妻、「サレ妻」を主人公にしたことで注目された作品。

「浮気を考える発端になった」(28歳・神奈川県)

「登場人物にインパクトがあった」(31歳・徳島県)

「狂気が凄かった」(30歳・石川県)

『ホリデイラブ』は今までのいわゆる“ザ・不倫もの”のドラマとは作り方が違うと木村さん。

「深夜ドラマ枠だったので、21時、22時台の作品よりも、表現が過激になりました」  

 かつて放送されていた“昼ドラ”をほうふつとさせるという。

この前後で、昼ドラで放送されていた『牡丹と薔薇』(フジテレビ系)のようなドロドロ作品が深夜枠に増えていきます。『週刊女性』の読者は昼ドラを見ていた方も多いと思いますが、そのDNAを受け継いだ作品がランクインするのは納得ですね」(木村さん)

 仲里依紗と塚本高史が演じる杏寿と純平夫婦の関係を崩壊させるため、純平の浮気相手の人妻(松本まりか)がとる行動が狂気的だ。“(杏寿は)ゲス不倫をしている”と杏寿の営むネイルサロンの顧客へメールを送って営業妨害したり、バーテンダー(山田裕貴)に杏寿を誘惑するよう命令したり、その密会写真を純平にわざと見せたり……と毎回のように恐ろしい行動をしまくる。

「浮気相手の執拗な行動と演技が印象的だった」(54歳・東京都)

「浮気相手の勘違い女が怖かった」(37歳・広島県)

 と強烈なインパクトを残した。