“干す”ポイント

 湿っている時間が長いほど菌が増える。最初の5時間が勝負!

1. 洗い終わり“5時間”が勝負!

 菌自体ににおいはないものの、水分や皮脂の汚れを食べながら増殖し、においの原因となる物質を発生させる。「5時間以内」に洗濯物を乾かすことができれば、生乾きのにおいは発生しにくいというデータもある。洗濯槽に入れっぱなしで干すのを忘れていた……なんていうのはご法度。洗ったらすぐに干して、早く乾かす、を心がけて。

2. 乾かす時間を徹底時短!

・速乾効果のある柔軟剤を使う

「ふんわり仕上がる」「いい香りがする」などの目的で使われる柔軟剤だが、「洗濯後にタオルに含まれる水分を少なくする」という効果も。特に乾きにくいバスタオルは、柔軟剤未使用よりも8%も水分が減り、乾燥時間が1時間も短縮したという結果も。消臭・防臭効果のある柔軟剤であれば、さらに効果的。

・脱水時間を一段階長くする

 脱水時間を長くすることも、早く乾かすための手助けに。通常6分なら9分にするなど、いつもより3分ほど長く設定を。水分が多く抜ければ、乾く時間を短縮することにつながる。ただし脱水が長いぶんシワになりやすいので、アイロンがけが必要な衣類はいつもどおりの脱水時間で。

・洗濯後に振りさばく

バサバサと振り捌くと早く乾く
バサバサと振り捌くと早く乾く

 タオルは洗濯後に、4~5回ほどバサバサと振りさばいてから干して。パイルが立ち上がって早く乾きやすくなるからだ。大判のバスタオルは、乾きにくく、干すスペースも取るので特に試してみてほしい。形が整うので干しやすくなり、乾いた後にふっくらするという利点も。

3. 室内干しは壁際を避けて

 壁際は風が通りにくく、ピンチハンガーなどをつるしても、斜めになって洗濯物が重なるなどして乾きにくい。カーテンレールであれば、カーテンの汚れが洗濯物に付着することも。部屋の中央にある鴨居につるしたり、パイプハンガーを使うなどして、風通しのいいところで干すようにして。

OK. 部屋と部屋を仕切る鴨居があるなら、風通しもよく、干すのに最適
 

鴨居(かもい)が干すのに最適
鴨居(かもい)が干すのに最適

NG. 風が通らない場所は不向き。カーテンの汚れにも注意
 

風通しが悪い場所やカーテンの汚れに注意
風通しが悪い場所やカーテンの汚れに注意

4. 干し方は“アーチ”に

アーチ状に干すことで効率よく乾く
アーチ状に干すことで効率よく乾く

 洗濯物は上から乾くので、長いものほど乾きにくい。ピンチハンガーにつるすなら、空気や風に当たる外側にタオルなどの長いものをつるし、内側に短いものをつるすアーチ干しがおすすめ。間に空洞ができるので、内側も風が通り、効率よく乾かすことができる。また乾きにくい綿素材も外側がベスト。内側には乾きやすい化学繊維の服をつるして。ただし浴室乾燥機を使う場合はこの逆。温風の吹き出し口に近い中央に、乾きにくいものをつるそう。

乾きにくい 3大アイテムジーンズ、タオル、パーカの干し方のコツ

乾きにくい3大アイテムの干し方
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<取材・文/樫野早苗>