もちろん、日頃から真面目にトレーニングを積み重ね、真摯に試合に臨もうとしている選手に罪はなく、それは天心と武尊とて同じ。ところが、「“子どものため”とは嘘偽りない本心なのでしょうが、必ずしも額面通りに受け止められていないのも現実」。
というのも、彼の発言が大きな反響を呼び、SNSをはじめとしたネット上で多くの賞賛の声が上がる一方で、
《できれば格闘技は子供達には見せたくないけど、、、って思うおじさんは、もう古いのかな?》
《たぶん真剣に発言してるのだと思うけど、大半の親は子供に殴り合いを見せたくないと考えていると思うんだけど》
《子供の未来って言うが、 子供の未来の為に、「暴力を見せたくない」って親が沢山いるのが世の中》
その子どもたちに格闘技を「見せたくない」とする、親世代と思われるユーザーも。ルールありきのスポーツであることは間違いないが、興味がない、共感を持てない視聴者にとって格闘技は時に「殴り合い」「暴力」に映り、テレビで子どもに見せるのは悪影響につながると捉えているようだ。
試合を見て「え、喧嘩じゃん」
実際に、テレビで子どもと一緒に格闘技を視聴したら、「見たくない」と拒否反応を示されたケースも。小学校に通う男児の父親である40代男性は、テレビ放送されていれば観戦するというライトユーザー。
「きっかけは天心選手です。息子は『逃走中』(フジテレビ系)が大好きで、出演していた天心選手のアクロバティックな身のこなしや素早さに“かっこいい!”とすっかりファンになり、他の番組で見かけた際も“天心出てる!”とヒーローに映ったのだと思います。後で空手教室に通う友達から格闘家であることを教わったみたいで」
そんな折に、テレビで見ていた大晦日の『RIZN』に天心が登場し、そこで初めて子どもと観戦することに。リング登場時こそ「天心、かっこいい!」と楽しげだったというが、次第に表情が変わり……。
「いざ、試合が始まると“え、喧嘩じゃん”と(苦笑)。普段、“友達と喧嘩してはダメ”と口すっぱく教えているだけに、“喧嘩じゃなくてスポーツ”と説明しても納得してもらえませんでした。
他の試合のハイライトシーンが流れた時も、身体にタトゥーが入った選手を見て“この人、怖い人?”、KOシーンには“うわっ、痛そ〜”“死んじゃった?”と。さすがに格闘技は早かったのか、“もう、見ない”とショックを受けたようで。妻にも“なんで、そんなの見せるの!?”と怒られました(苦笑)」(同・40代男性)
それ以来、すっかり天心から心が離れてしまったのか、元旦放送の『逃走中』で逃走成功したユーチューバー・ヒカキンが男児のヒーローになったようだ。