今回の騒動についてJR東日本に問い合わせると、以下の回答があった。
駅員はAさんを交番に連れて行ったのか
――山手線の渋谷駅において、緊急時以外で非常停止ボタンを押した場合、復旧のためにどれくらいかかるのか。
「電車が何分止まったかなどによりケースバイケースです。運行に危険が生じるような場合には躊躇なく非常停止ボタンを押してかまいませんが、今回は駅員がそばにいたのでそれに当てはまりません。悪質な場合は警察に通報することや必要な処置を取ることもあります」
――動画では駅員が男性を交番に連れていくとあったが、実際はどうなったのか
「今回はAさんが財布を落とし、線路を覗いたり、線路内に降りようとするという危険な行為があったため、危ないのでやめてほしいという毅然な制止が必要なケースでした。
また、駅員がそばにいるのに非常停止ボタンを押したことや、駅員の動画を撮影し始めもみ合いになったので、警察に駅員とAさんが事情を話に行ったということです。その後どうなったかまでは控えさせていただきます」
――処分されたのかと心配の声もあるが、駅員はその後どうなったのか。
「通常通り業務にあたっています。今回は毅然とした態度で対応することが必要でしたが、言葉遣いは適切でなかったので謝罪させていただきたい。駅員個人が処分されるのかなどは確認中です」
――駅員よりAさんの方が先に、駅員に対し「ノロマ」「早くしろ」といった暴言を吐いていたという目撃談もあるが。
「現場での細かいやりとりまでは把握しておりません」
Aさんは落とした財布を拾おうと線路内に降りようとし、何度も注意されていたという目撃談もあるが……。
切り抜かれた動画だけでは、駅員の態度は行き過ぎにも感じられるが、安易に電車を停止するのは軽率と言われても仕方ない。分刻みのスケジュールの中、乗客やホームで待つ人々全員の安全を第一に行動している駅員を煽って動画を投稿するといった行為は、果たして許されることなのだろうか。