億の金額が動く『遊戯王』カードゲーム
“架空”は、その突出した人気から、“実在”となった。'99年、ゲーム会社・コナミによって、『遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ』が、実在のカードゲームとして発売された。
「『遊戯王』のカードゲームは爆発的な人気となりました。'11年に累計販売枚数251億7000万枚を突破し、“世界一販売枚数の多いトレーディング・カードゲーム”としてギネス認定。
'13年にも“参加人数が最も多いトレーディングカードゲームトーナメント”としてギネス認定されています。
販売枚数だけでなく、“レアカード”の高騰ぶりもすごい。『遊戯王』のレアカードは数十万、数百万円という値が付くのも少なくない。大会での入賞者限定で配布されたあるカードは、“遊戯王カード最高額”と言われ約10億円の値が付いています」
こうしたカードの高騰は、メーカーの販売価格ではなく、二次流通での取引額になるので、高橋さんに入るお金ではない。しかし、“世界でいちばん売れているカードゲーム”の作者に入った金額は当然ながら膨大だ。『遊戯王』のカードゲームが発売されたのは、'99年2月のこと。
「発売から1年後である'00年、当時まだ公開されていた『長者番付』の文化人部門で高橋さんは1位に。
納税した所得税額は4億369万円で、推定所得10億9800万円。漫画家では『ドラゴンボール』の鳥山明氏、『名探偵コナン』の青山剛昌氏、『うる星やつら』『らんま1/2』などの高橋留美子氏といった誰もが知る名作の作者を抑えての1位。
他にも音楽界のヒットメーカーである秋元康氏や小林武史氏らも下位に従えていた。その後、公開が終了するまで高橋さんは長者番付の常連でした」(ゲーム会社社員)