春馬さんのファンの心に訪れた変化
「春馬と僕との関係を知っているファンの子たちが、行き場のない思いをぶつけたかったのでしょう。亡くなった直後はひっきりなしに電話がかかってきて、常に携帯を充電しているような状態でした。“春馬くんは、なんで死んだんですか?”って電話口で40分くらいずっと泣いている方もいました」
三回忌を前に、そんなファンたちにも変化が。
「もう一度頑張ってみようっていう電話が増えました。訪ねてきてくれたファンの子には、春馬が元気だったころの話をするんです。彼女たちもだんだんと前向きになってきているような気がしますね」(卯都木さん)
最終的な目標として、博物館のような施設をつくりたいという。
「例えばですけど、春馬はよく忘れものをしていたんで、僕の車に忘れていったものを展示するとかね(笑)。ファンが集まれる場所をつくってあげたいです」(卯都木さん)
春馬さんの死はあまりに突然だったため、心の整理がつかず口をつぐむ関係者も多かった。時間の経過とともに、心にあいた穴も埋まってきたのだろう。「今なら話せる」と、関係者たちが在りし日のエピソードを語ってくれた。
「海外ロケに行ったときのことです。移動中に立ち寄ったドライブインで売っていたニット帽が気に入ったみたいで、ずっと眺めていたんです。当時、春馬くんはお小遣いは少ししか持たされていなかったようだったので、そこまで欲しいのならばと、買ってあげたんです。そうしたら、ものすごく喜んでくれて、その後もずっとかぶってくれていました」(テレビ局関係者)
当時はデジカメが当たり前の時代だったが、彼は使い捨てのインスタントカメラを1つ持ってきただけ。その感覚は、まさに“庶民派”だった。
「移動中には、いつの間にか私の大きなキャリーバッグを運んでくれていたんです。それも無言でサッとね。自然とそんな気遣いができる子だった。うれしくて泣きそうになっちゃいましたね。“天然な人たらし”という感じでしょうか。今でも笑ったときのクシャッとした顔を思い出します」(同・テレビ局関係者)