野島作品は再放送すらできず
過剰なコンプラ意識が、エンタメの衰退を呼ぶ可能性もあるようだ。
「ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)が重視されるアメリカでは、同性愛やルッキズム、フェミニズムなどの表現が日本よりやりづらくなっている現状があります。こういった点から、アメコミ作品が売れなくなり、より“おもしろさ”を追求した日本のマンガやアニメが人気を集めるようになっています。この状況は、韓流のドラマが日本で流行って、日本のドラマがどれも同じで刺激がなくてつまらないと言っている現状と、非常によく似ていると思います」
実際、過去のヒット作も封印されつつあって……。
「例えば、90年代の野島伸司さんの作品『高校教師』や『未成年』などは、すごく刺激的でヒットしましたが、現代のコンプライアンスでは地上波での再放送は難しいんですね。もちろん、視聴者を不快にさせるのはよくありませんが、これだけ韓流のドラマが大きなクレームなく流行しているのを見ると、おもしろければ許される部分もあるのではないでしょうか。コンプライアンスでクレームばかりを言うのではなく、日本のエンタメを盛り上げる方向で、“おもしろいものならいい”と思ってほしいですね」
『六本木クラス』がこの状況を打破してほしい!