原作の人気の高さや、インパクトの強いドラマなだけに、その再現度の高さが気になってしまう視聴者も多そうだ。
「イガグリ頭のビジュアルもキャッチーですからね。どこまで本家に寄せるかは大きな注目点だったと思います。キスマイの藤ヶ谷太輔君がパク・セロイに似ていると言われ、『キスマイ超BUSAIKU!?』(フジテレビ系)で“ガヤセロイ”というキャラに扮して『梨泰院クラス』のパロディコントを披露したことがあります。その完成度の高さから、“寄せ方が藤ヶ谷君に近い”、“むしろ竹内涼真ではなく藤ヶ谷君でもよかったのでは”との声が上がるほどです(笑)」
と、前出のドラマウォッチャーは言う。
竹内涼真はハマっている
再現性の高さに関して褒めるべきかはさておき、舞台が日本、東京であることに違和感を覚えるという見方もできる。
「どうしても行動や理由づけなどに、現代の日本の感覚でとらえると少し違和感をおぼえるかもしれない部分もあります。しかし、そのあたりの細かな感覚の整合性はとる必要はないとふんだのでしょうか、勢いで乗り切るようなところも感じます」(同)
そのオーバーでケレン味の強い演出なだけに、昭和ドラマのような雰囲気を感じた視聴者も一部にはいたようだ。前出のスポーツ紙記者は言う。
「そんなところから、ケレン味強い作風で名作の多い、大映テレビや東海テレビ製作だったらどうなったか、変な妄想もふくらんでしまいますね(笑)」
「竹内涼真は、『テセウスの船』やゾンビドラマの『君と世界が終わる日に』など、このところ、トンデモ展開な作風のドラマによく主演がちな印象もあり、運命に翻弄される演出がすごくハマります(笑)。そういう意味でも『六本木クラス』でのこの先の活躍も期待できそうですね」
ドラマは14日に第2話が放送される。物語は過去の因縁の発端を一気に描いた第1話から、いよいよ主人公の新が自分のお店を立ち上げ、今後のストーリーの鍵を握る、平手演じる天才少女が本格的にストーリーにからみはじめる。
「『梨泰院クラス』もここから一気にワクワク度が高まる展開になりましたので、第2話でどう展開させてくるか、原作を知る人はもちろん、初見の視聴者をどう引きつけるか、ここにかかっていそうな気がします」
果たして竹内涼真は香川照之に復讐できるのか、はたまた香川への逆襲とその存在感で、『梨泰院クラス』かと思ったら、「100倍返しだ!」と言ってほしくなる空気に飲み込まれてしまうのか。いろんな意味で今後の展開に期待だ。
〈取材・文/渋谷恭太郎〉