ケース1 むしゃくしゃして1円玉を割ったら逮捕!?
今年5月上旬、Twitter上で話題になったツイートがある。ある学生がむしゃくしゃしたとして1円硬貨を半分に切った画像を投稿。これに対して「硬貨を割る行為は犯罪」と多くのリプライ(返信)がつき、なかには警察に通報したという人まで現れ、学生は反省の意を述べてアカウントを削除した。
このケースでは逮捕とはならなかったようだが、過去には硬貨を傷つけたことで実際に逮捕に至ったケースもあるのだ。
「'17年10月に手品用のコインを製造するために硬貨を傷つけたとして3人の男性が警視庁保安課に貨幣損傷等取締法違反の疑いで逮捕となった事件があります。逮捕された男性らはマジシャンとして活動しながら、プロ向けにコインの販売もしていました。500円硬貨が別の硬貨に変わったように見せるため、2つに割って内側をくりぬいた中に10円硬貨を隠したり、安全ピンで硬貨を貫けるような穴をあけたんです。これらはいずれもマジックの小道具で、1枚当たり2千円から3万円で販売していたといいます」(司法記者)
手品用に使うのは悪意はないと思うのだが……。
「故意に1円玉を割ることは、犯罪になります。ただし、ノリで1回やってしまったような場合に逮捕までされることは考えにくいです。
貨幣を損傷した場合、貨幣損傷等取締法違反となります。
法定刑は、1年以下の懲役または20万円以下の罰金となります。ここでいう「貨幣」とは「500円、100円、50円、10円、5円および1円の6種類」の貨幣をいいます(法律で定める記念貨幣も含まれます)。紙幣は含まれませんので、紙幣を損傷しても犯罪が成立することはありません」
1円玉を割って逮捕されたらたまらない!?