こじるりは「28歳、一度ゼロからチャレンジしてみようと思います!!」と決意をつづっているが、実はアラサーは、中国留学のメジャー勢力でもある。

 中国留学者は大きく2層にわかれる。1つは大学の専攻や第二外国語で中国と接点があり、交換留学する「現役学生層」。早稲田大学と中国トップクラスである北京大学のように、2つの大学の学位を取れるダブルディグリー制度を設けている大学も珍しくない。

 もう1つが、就職してから仕事で中国と接点ができ、キャリアのたな卸しも兼ねて留学する「社会人層」だ。中学生から習う英語、K-POPや韓流ドラマなどエンタメが入り口になるハングルに対し、中国留学はビジネス目的が多い。そのため、こじるりの「28歳」は、中国語を学ぶ適齢期とも言える。

留学にもさまざまな方法がある

 一方でこじるりが留学する場合、現実的な選択肢として「語学留学」と「学位取得を伴う正規留学」がある。

 語学留学は、多くの大学では学費を払い16歳以上であれば入学できる。北京大学の場合、学費は年間約70万円 。中国語をまったく勉強したことがなくても、入門クラスがあるので問題ない。ゼロからでも一生懸命勉強すれば1年間で生活に必要な会話は身につく。中国語を使って仕事をしたいなら、2年の学習が目安となる。

 学位取得を伴う正規留学の場合、「中国人と一緒に学ぶ通常学部」と「留学生本科」の2つのルートがある。中国人と一緒に専門を学ぶ場合は、中国語能力を示す証明書を提出し、面接など選考試験をパスしなければならない。北京大学と、同じくトップクラスの清華大学では、予備校のような「予科クラス」があり、予科で1~2年準備して学部に進学する日本人が多い。

 日本の社会人に人気があるのが、「留学生本科」だ。留学生だけで構成されるクラスで、4年かけて中国語や中国ビジネスを学ぶ。大学ごとの難易度の差が少ないうえに、中国語を勉強しながら大卒の学位も取得できるので、高卒や専門学校卒の日本人に人気が高い(中国は一部の技能職を除いて、大卒でないと就労ビザが出にくい)。大学中退、専門学校卒だと2~3年生への編入も可能なので、大学中退とも言われているこじるりに適したコースでもある。