暢子らの恋愛だけでなく、第14週「渚の、魚てんぷら」に登場した西郷親子のエピソードも「あまりにデリカシーがない」と批判されている。高木渉(56)演じる西郷久雄は、死別した妻の担当だった看護師との再婚を娘・めぐみの誕生日に切り出す。娘は一度拒否するが、結局はすぐに再婚を許してくれた。
女性視聴者が共感できないのはなぜ?
「これには、“母が病気で苦しんでいたときに、父は看護師を恋愛対象としていたのは娘にとって相当ショックなはずだ”“気持ち悪すぎるのに、娘の気持ちがすぐに変わるなんてあり得ない”という猛批判がされていました。
『ちむどんどん』は総じて、リアル感が薄く、実際にはあり得ない話が多すぎるんですよね。だから気持ちが悪い。重鎮脚本家、NHKで出世に成功した偉い制作統括と演出チーフの“おじさん3人”が独走して作った、根本的なところがずれた脚本のせいで女性視聴者の共感が全く得られない酷いドラマになってしまったのではないでしょうか」(前同)
「朝ドラ史上最低のドラマ」と言われてしまっている2つ目の元凶は、『ちむどんどん』の中心人物・比嘉四きょうだいがあまりにも自分勝手で、視聴者から共感を呼べないキャラになっている点だろう。
視聴者からは、暢子ら比嘉家のきょうだいを評して、毎日のように「本当に比嘉家のお方たちは自分勝手で呆れる」「暢子も賢秀も、そして良子も、暑苦しくて自分勝手で、正直うっとうしいのよ」といった意見がSNSに寄せられている。
7月5日放送の第62話で、暢子は、飯豊まりえ(24)演じる和彦の婚約者・大野愛に「うち……和彦くんのことが好き。和彦君は前から愛さんのことが好きで、愛さんと付き合っている。だから好きだけど、きれいさっぱり諦める。でも愛さんにウソはつきたくないから全部言ってしまいたくて……。困らせるようなこと言ってごめんね」とぶちまけてしまう。
「暢子の愛への“ぶちまけ告白”は、“言われた相手の気持ちを考えていない”とか“愛ちゃんにわざわざ言わなくていいだろ”と、視聴者から大不評でした。まさにコメントの通りで、暢子自身がすっきりしたいがためだけの告白ですよね。
それ以外にも、自分は自由奔放に振る舞うことを良しとしているのに、相手にだけ求める比嘉一家の自分勝手ぶりが視聴者から批判されています。
兄の賢秀はカネを盗む、借金癖、暴力癖で事件を引き起こすが謝罪はしない。川口春奈(27)演じる姉の良子は数年もの間、山田裕貴(31)演じる夫・石川博夫にだけ実家の説得をさせ、妹の歌子に晴海の育児を任せて仕事復帰する。歌子はおかしな行動は少なかったですが、第19週では暢子と和彦の披露宴に仮病を装って智の善意を利用し、出席を渋っていた彼を連れてきて、視聴者から不興を買いました」(前出のテレビ誌編集者)