卓球やバスケ、相撲にも暗黙ルール
●卓球・完封で勝ってはいけない
中国が発祥で対戦相手への敬意を込めて、10―0と完封で勝ちそうになったら、わざとサーブやレシーブをミスして相手に1点を与えるのがマナー。日本人では福原愛や伊藤美誠が完封勝ちをして物議を醸した。
●バスケットボール・点差と残り時間から考えて、逆転が難しい時間であるガベージタイム(ゴミの時間)ではダンクなどの派手なプレーはしない
●相撲・立ち合い直後、張り手で相手をひるませて有利な差し身にいく張り差しは、格下の力士が横綱にするのはダメ。反対に横綱も張り差しやかち上げをするのも品格がないとされる
●ゴルフ・グリーン上で他人のライン(ボールの位置からカップに入れるために通るであろう軌道上)を踏まない
●自転車ロードレース・集団内で先頭を交代する
先頭を交代せず、前の人を風よけに使って体力を温存したことで好成績を出したとしても、実力とは認められにくい。
競技ごとに存在するルールブックにはないルール。正々堂々と楽しくプレーするためには知っておく必要がある“礼儀”なのだろう。
梅田香子 スポーツライターとして、野球以外にもフィギュアスケートやバスケットボールなど多くのスポーツに精通。現在はアメリカに在住し、大リーグを中心に取材活動を行う