マッチングアプリの恐怖体験

芸能人を使ったアプリのCMも多く、『Omiai』は女優ののんを起用(公式YouTubeより)
芸能人を使ったアプリのCMも多く、『Omiai』は女優ののんを起用(公式YouTubeより)
【写真】「海外のアプリで出会った」自身のYoutubeチャンネルで告白した新山千春

「性的な要求をしてきたり、怪しいサプリメントをすすめてきたり、仮想通貨への投資話を持ちかけてくるなど、本気で恋愛としての出会いを求めている人との見極めが難しいんです。もちろん、セキュリティーの強化によってある程度の規制はできるようになりましたが、100%危険を排除することはできませんから」(白崎さん)

 実際、マッチングアプリにまつわるさまざまな失敗談や恐怖体験も寄せられている。

「ネット上にあったサロンモデルの写真をプロフィールに設定していたようで、実際会ってみたら全くの別人だった」(20代男性)

「初めて会った日に飲食店に行って、お手洗いのために席を外して戻ってきたら“お会計しといたよ”って。ところが、後日届いたカードの請求書にはこの飲食店の明細が。どうやら私のカードを勝手に使用していたみたいで、すでに連絡がつかなくなっていました」(20代女性)

「初回のデートで2軒目にふらっと入ったバーがぼったくりバーでした。その女性とバーはグルで、マッチングアプリを使って出会った男性を偶然を装って連れてきていたみたいです」(40代男性)

 また、運よく結婚相手が見つかったとしても“マッチングアプリ婚”にはジレンマも。

「アプリを通じてできたパートナーを、友人や親に紹介するときに出会いのきっかけを伏せるカップルもいます。特に、親世代にはなかなか理解してもらえない、と考えている人が多いようです」(恋愛コンサルタント)

 そのような状態で、はたして婚姻関係は長続きするのだろうか……。

もちろんすれ違いなども起きるでしょうが、それはどんな形の結婚でも同じ。むしろ最近話題となる“熟年離婚”のようなケースでは、子育てを終えた後に趣味や性格の不一致が顕著となって、離婚を選ぶカップルが多いと聞きます。その点、“マッチングアプリ婚”では、趣味や性格の一致が前提となっているので、すぐに破綻してしまうようなケースは少ないでしょう」(同・恋愛コンサルタント)

 近年のブームのためマッチングアプリ婚の未来危険度は現時点では定かではない。
だが、お見合いのようなしがらみや、婚活パーティーのような敷居の高さもない分、一過性のブームで終わらず、今後の出会いのスタンダードな形になっていく可能性を秘めていそうだ。