「彼が保釈されてすぐに本人から謝罪の電話がありました。“ご迷惑をかけてすいませんでした”と」
そう話すのは、山口県阿武町にある一軒家の大家だ。彼とは、10月5日に山口地裁で初公判が行われた田口翔被告のことだ。
不名誉なかたちで阿武町が一躍有名になった騒動が起きたのは今年4月。コロナ対策のひとつとして生活困窮者への支援が行う際、阿武町役場の職員が1世帯につき10万円の給付金を配るところを、とある1世帯に4630万円も振り込んでしまうというとんでもないミスを犯したのだ。
手違いで大金を振り込まれたのが、同県の他の町から移り住んでいた田口翔被告だった。
「阿武町に増えている空き家を有効活用するために、町が運営するこの制度に登録すると、借りたい人とマッチングしてもらえるというもの。田口被告もこの制度を利用した移住者でした」(近所の住民)
田口被告は誤って振り込まれた金を返金せずに逃亡。その後、弁護士を立てて現れ、“金はネットカジノでほとんど使い切った。返せない”などと主張した。田口被告は最終的に、4630万円もの誤送金を別の口座に振り替えた電子計算機使用詐欺の罪で逮捕、起訴されたのだった。
被告が保釈されたのは、今年8月1日。その資金提供があの人気YouTuberヒカルだったのも大きな話題に。被告は現在、ヒカルの出資する会社で雇用されている。
「家は年内まで貸してほしい」
冒頭の大家は、被告に家を貸していた人物。7月下旬、『週刊女性PRIME』が取材した際は、田口被告の荷物はそのままの状態になっていて、庭先には長靴とスニーカーも放置されたままだった。さらには家の鍵は、田口被告が持ったままらしく、大家は事件後、一度も家の中に入れていないとのことだったが、
「“家は年内まで貸してほしい”ということで、鍵もまだ返してもらっていませんよ」(同・大家、以下同)