発言権はどんどん上がっている模様
同じくプーチンの威光を借りてヨーロッパ最後の独裁政権を維持するベラルーシのルカシェンコ大統領だが、ロシアとの合同部隊の形成を進めるとしながら、「われわれに戦争はない」と表明し、ヨーロッパ側には「たとえ敵対者であっても窮地に追い込まないこと」とロシアを刺激しないように警告している。
同じプーチン側にいながら、カディロフ首長とは真逆で、戦争には消極的だ。
ロシア一辺倒のチェチェンと違い、ベラルーシは中国、ヨーロッパとも国交があり、ウクライナ侵攻は本意でなく「早く終わってくれ!」というのが本音ではないだろうか?ルカシェンコだけでなく、ロシア政権内部にもウクライナ侵攻に疑問を持つ者は多いとされプーチン大統領はその空気を感じ取り、ますます孤独を深めているのかもしれない。
そんな中、戦況はどうあれ、絶対的な忠誠を示してくれる部下はこの上ない癒しになる。
最新のカディロフのテレグラムでは、チェチェンで大規模なロシア軍の訓練施設が建設されており、ロシアのイワノフ国防副大臣が見学に来た様子が伝えられていた。ウクライナ侵攻でロシア軍内での存在感が高まったことは間違いないようだ。
核使用を公然と進言するカディロフの存在は国際社会も注視せざるを得ないだろう。