実はカルーセルさんは若いときから大のヘビースモーカー。当時は1日2箱吸っていたという。医師から「言っても聞いてくれないかもしれませんが、せめて減らしてください」と懇願されるも、長年の習慣を改めるのはなかなか難しかった。努力したが、喫煙本数を激減させることは叶わなかったようだ。
「カルーセルさんの場合、喫煙を続けたために血管の壁にプラークというこぶができ、血液の流れが徐々に悪化。まず足の動脈硬化が進み、それと同時に脳梗塞のリスクが上昇していって、ついに2020年に脳梗塞を発症したのだと思われます」
今、タバコは1箱半に減らした。さらに、家の中では少なくとも1日3000歩を心がけ、夜に散歩するときは緩めの坂道を2000歩ほど歩くなど生活習慣を改善している。運動の効果か、3か月に1回の通院での肝機能をはじめとする血液検査の数値もほぼ正常と落ち着いているそう。
「病院には若くてイケメンのドクターが多いから楽しみだし、主治医は、検査結果を褒めてくれるから、本当にうれしい」(カルーセルさん)
定期的な通院の胸キュンも生命力の糧にしてしまうあたりは、女性として見習いたいくらいだ。
「まだまだ食べたいものを食べ、おいしいお酒も楽しみたい」というカルーセル麻紀らしい生き方を貫き通し、80歳を迎えてもなお、ひと花もふた花も咲かせてくれそうだ。
約4人に1人が血管病で亡くなっている!
【死因別の死亡者数の割合】
がん 27.8%
心疾患 15.2%
脳血管疾患 8.2%
老衰 7.6%
肺炎 7.2%
不慮の事故 3.0%
2位の心疾患と3位の脳血管疾患で死亡した人の割合を合わせると、全体の23.4%を占める。(出典●厚生労働省「平成29年人口動態統計」)
(取材・文/相原郁美)