漫然とのみ続けてはいけない!生活習慣病の薬のリスク

高血圧の薬

ループ利尿薬→効きすぎると腎機能障害が起きる

α遮断薬→効きすぎると立ちくらみからの転倒、骨折リスクあり

β遮断薬→効きすぎると呼吸器疾患の悪化、ぜんそくの誘発の他、血管性認知症になるリスクも

糖尿病の薬

 SU薬(スルホニル尿素薬)やインスリン製剤は効きすぎると低血糖を起こし、ふらつきや転倒で骨折したり、せん妄などで認知症と誤解されるケースも。

コレステロールの薬

 特に閉経後の女性に対しては、悪玉コレステロール(LDL)値だけを判断基準にして出すべきではないという意見あり。また、肝障害やまれに横紋筋(おうもんきん)融解症という重い副作用を起こす場合がある。

血液サラサラの薬

 抗血栓薬は血液をサラサラにするため、消化管からの出血や脳出血のリスクを高める。ただし、医師が指導した量を厳守すること。

平井みどり先生●神戸大学名誉教授、京都大学医学研究科特任教授。医師と薬剤師の免許を持ち、長年、薬の適切な使い方や予防医学の大切さを訴えてきた。
平井みどり先生●神戸大学名誉教授、京都大学医学研究科特任教授。医師と薬剤師の免許を持ち、長年、薬の適切な使い方や予防医学の大切さを訴えてきた。
【写真】生活習慣病薬を飲む女性の割合を示すグラフ
教えてくれた人……平井みどり先生●神戸大学名誉教授、京都大学医学研究科特任教授。医師と薬剤師の免許を持ち、長年、薬の適切な使い方や予防医学の大切さを訴えてきた。

(取材・文/冨田ひろみ)