退院直後の'12年11月に受けた医学新聞社のウェブインタビューで渡辺さんは、
《3時間置きにトイレへ駆け込む状態で苦しかったです。そんなとき妻は何時だろうと翌日に早朝から仕事があっても、気付くと脇に立って背中をさすってくれていました》
《あの妻だから助かったのかなっていう気がするんです》
と、榊原の献身に感謝していた。
週1ペースで大学で授業を
「'17年に結婚30周年を記念した朗読劇『いまさらふたりで』で舞台初共演を果たしました。それも10年ほど前から郁恵さんが“絵本の読み聞かせをやりたい”と言い続けていたため、節目となる結婚30周年に“女房の夢を叶えてあげたい”と、渡辺さんが実現させてあげたものなんです」(舞台関係者)
榊原は'17年の『週刊女性』インタビューで、
《今まで夫婦共演はしませんって言ってきたから、周りも“いまさら?”って思っているんじゃないですかね(笑)。このタイトルは公募で決めたんですけど、私たちの気持ちをそのまま字面にした感じでいいなって》
と、少し照れくさそうに夫婦共演について語っていたのは、夫からの愛が伝わっていたからなのかもしれない。つらかったと本人が語っていた'12年の入院生活のあとは、仕事面でも変化が。
「'14年から大学の特任教授を務めており、メディア学部の学生たちに直接指導を行っていました」(前出・スポーツ紙記者)
同じ文学座に所属する演出家で、渡辺さんを特任教授に誘った城西国際大学の望月純吉准教授に話を聞くことができた。
「基本的には週1回のペースで授業を行っていました。出演舞台『今度は愛妻家』があったため、最後に大学に来たのは今年の5月ですが、舞台も終えたので11月29日に久しぶりに教壇に立ってもらう予定だったのですが……」
俳優の視点から、実践的な指導を行っていたという。